辞意表明の韓国法務部監察官…「反乱首魁の尹大統領弾劾すべき」
韓国法務部の柳爀(リュ・ヒョク)監察官が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の非常戒厳宣布に反発して4日明け方に辞意を表明した。柳監察官は尹大統領が3日に出した非常戒厳宣布をめぐり内乱罪に当たるとし、「反乱首魁である尹大統領を国民の名で弾劾しなければならない」と促した。 柳監察官は4日、中央日報との通話で「尹大統領の戒厳宣布は全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の12・12粛軍クーデターより悪質だ。当時は国家騒擾事態、暴力事態があったが今回はそうしたものはない」としてこのように話した。その上で「戒厳宣布は国の存亡が危ぶまれる状況で制限的にしなければならないが、国会に軍を進入させる犯罪行為がすでに実現された」と付け加えた。 柳監察官は非常戒厳宣布に同意した閣僚も直撃した。「閣議で非常戒厳宣布に同意したすべての閣僚は全員反乱の共犯」としながらだ。柳監察官は「公訴時効が生きている限り加担したすべての共犯を程度に合わせ処罰しなければならない。問題は非常戒厳宣布という危険な意志決定を止める閣僚が周囲にだれもいなかったということだ」と付け加えた。 その上で柳監察官は、今回の非常戒厳宣布を「政治的戒厳宣布」と定義し、「戒厳を政治的に利用しただけでなく、(尹大統領)個人の栄達と安危のために悪用したもの」と指摘した。 柳監察官は2019年に昌原(チャンウォン)地検統営(トンヨン)支庁長を最後に検察を退職し、2020年7月に法務部監察官に任用された。任期は来年7月初めまでだった。尹大統領は3日午後10時30分ごろに緊急談話を通じて非常戒厳を宣言した。法務部は非常戒厳宣布直後に朴性載(パク・ソンジェ)長官主宰で緊急会議を開き、戒厳宣布にともなう後続措置を協議していたことがわかった。柳監察官はその直後に辞意を示した。