霧島連山の硫黄山噴火 新燃岳と御鉢の活動には変化なし
気象庁は19日、宮崎・鹿児島県にまたがる霧島連山・えびの高原(硫黄山)周辺で午後3時39分頃、噴火が発生したと発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。同庁は今のところ、同じ霧島連山の新燃岳(しんもえだけ)と御鉢(おはち)の活動に変化はないとしている。
噴火は監視カメラで確認し、噴火から約4分後に噴火速報を出した。噴煙の規模は午後4時9分に確認した約300メートルが現時点でもっとも高かったという。 会見した地震火山部の齋藤誠火山課長は「今後活動がさらに活発化する可能性がある」として、火口から2キロの範囲には入らないように注意を呼びかけた。対象の自治体は宮崎県小林市とえびの市、鹿児島県霧島市。 硫黄山では昨年5月にごく小規模な噴出物が確認された例があるが、気象庁が認定する噴火としては、1768年の水蒸気噴火以来となる。 霧島連山としては、もともと活動は活発で、今年3月には新燃岳で爆発的噴火が続き、噴火警戒レベル(入山規制)が3に引き上げられている。齋藤課長は、原因は不明としながら、硫黄山と新燃岳は活動の盛衰が相互にみられる傾向があると述べた。 ・霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の活動状況(気象庁)