テストの“うっかりミス”を自分で見つける方法って? 専門家に聞く「8つの学習のつまずき」対処法
■文章読解 5)国語の読解問題が苦手(小3男子) 「耳」を使うほうが内容を理解しやすいので、ぜひ問題や本文の読み聞かせをして一緒に解いてみてください。例えば設問を読んで「傍線1の○○の気持ちは次の(1)(2)(3)のどれですか? さあ、どれだと思う?」とクイズにする。わからなければ傍線1の本文を読み聞かせる。耳で聞いて理解できたら一人でも読めるようになっていきます。(石田さん) ■作文 6)作文や日記を書くのに時間がかかる(小2男子) 「今日は特に書くことがない」というお悩みは多いです。そんなときは書き出しだけ「お題」を与えてみてはどうでしょう。例えば「今日はうれしいことがありました」につなげて書くとどんな文章になるかな? ほかに「音から入ってみる」「まわりの景色から入ってみる」など、書き出しのお題をお子さんと相談してみてください。(白坂さん) ■やる気と集中力 7)途中で勉強以外の別のことに興味が出てしまう(小1男子) 性格やタイプにもよりますが、子どもの集中時間は大人が思っているよりうんと短く、5分の子もいれば10分の子もいます。時間がもたない子どもには勉強を小分けにする作戦がおすすめ。例えば10分を4回行うなど、集中時間に合わせて時間を刻むと効率が上がりますよ。(菊池さん) ■暗記 8)理科、社会科の暗記ができない(小5男子) 社会科は人名や年号を覚えるような暗記で、理科は解き方の手順を覚える感じが多いですね。社会はキーワードと関連づけながら覚えると入りやすいです。例えば「徳川家康」と覚えるよりも「徳川家康はどこに住んでいたの? 江戸城? 行ってみよう」と実際出かけたら江戸幕府に興味が出て覚えやすくなるなど。理科は手を動かして確認する体験が、覚えやすさにつながりますね。(加藤さん) (取材・文/AERA with Kids編集部) ○石田勝紀/教育評論家 。教育デザインラボ代表理事。2016年からカフェスタイルの勉強会「Mama Cafe」を展開。全国で年間130回以上、累計1.3万人以上のママたちが参加。 ○白坂洋一/筑波大学附属小学校国語科教諭。全国国語授業研究会副会長。『例解学習漢字辞典』(小学館)編集委員。『子どもを読書好きにするために親ができること』(小学館)など著書多数。 ○菊池洋匡/中学受験専門塾「伸学会」代表 。「自ら伸びる力を育てる」というコンセプトで独自の授業を実施。最新刊に『小学生のタイパUP勉強法 小5までに身につけないとヤバい! 』(実務教育出版)がある。 ○加藤俊徳/株式会社「脳の学校」代表。脳科学者。小児科専門医。加藤プラチナクリニック院長。『思考のクセがわかる!脳のメカニズムについて加藤俊徳先生に聞いてみた』(Gakken)ほか著書多数。
AERA with Kids編集部