豪州、自動車排ガス規制案を緩和-テスラに不利、トヨタなどに有利か
(ブルームバーグ): オーストラリア政府は自動車排ガス規制案を縮小した。政治的圧力と世論の反発の高まりに屈した形だ。この措置は電気自動車(EV)メーカーのテスラには不利になる一方、フォード・モーターやトヨタ自動車には有利に働く可能性がある。
新たな燃費基準の適用開始は当初の予定通り2025年1月1日としたが、自動車業界との協議の結果、自動車メーカーにクレジットやペナルティーが生じる開始日を同年7月1日に先送りした。
さらに政府は26日、人気を集めているフォードの「レンジャー」やトヨタの「ハイラックス」など、車重の重い車の排ガス規制を調整することも明らかにした。
また、トヨタの「ランドクルーザー」や日産自動車の「パトロール」など四輪駆動車も、分類が乗用車から小型商用車に変わり、より多くの排ガスが容認される。
キング・インフラ・交通・地域開発・地方自治体担当相はキャンベラで、トヨタやテスラ、現代自動車の担当者に囲まれて記者会見を行い、政府はこの政策に関する協議で受けた「実用的な助言」を考慮し、「豪州の消費者と豪州の状況のための豪州の基準」に落ち着いたと述べた。
原題:Australia Waters Down Fuel Emissions Laws in Blow to Tesla (1)(抜粋)
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Ben Westcott