ごみ屋敷、実家の片づけをなんとかしたい!優良業者を選ぶコツとは?【ごみ屋敷清掃芸人・柴田賢佑さんに聞く】
お笑い芸人であり片づけ清掃員としても働く、「六六三六(ろくろくさんじゅうろく)」の柴田賢佑さん。前回・前々回と、ごみ屋敷の現状や問題など、様々なお話をうかがってきました。今回は、家の片づけを業者に依頼したいときのノウハウをお聞きします。 【画像5枚】家の片づけを業者に依頼したいときのポイントを画像で見る。価値ある“お宝”が発掘されるケースも
ごみ屋敷の清掃はどのように依頼すればいい?
ごみ屋敷の清掃は依頼主からの要請があって初めて成立します。ごみがこれ以上増えるのは無理だと自身で判断して依頼する人もいますが、一番多いのは引っ越し、建替えなどにより片づけを余儀なくされるケースとのこと。 「きっかけとしては契約更新、引っ越し、建替えなどがとても多いですね。不動産業者からの依頼も多くあります。 ごみ屋敷に限らず、生前整理、遺品整理で業者選びをする際には、複数の会社にあいみつ(相見積もり)を取ってください。あいみつを取った上で、ごみ屋敷の場合は必ず現地に下見に来てくれる業者を選ぶようにしましょう。 ワンルームでこれぐらいゴミが溜まっていると伝えて、口頭ですぐに“〇万円ですね”と言ってしまう業者は、後からその値段にプラスαが出てくることが多いです。見積もりしてから金額を出す業者を選んだ方がいいでしょう。 何社か見積もりを取って値段が変わらないようなら、業者の人間性を見てください。見積もりに来てくれた人が、どれぐらい親身になって考えてくれているのかを見るということです。今後再びごみ屋敷にならないようにするにはどうしたらいいか相談にのってくれる、きちんと考えてくれていると思う人を選ぶのが大事かなと思います」(以下「」内、柴田さん) 気になる価格ですが、ごみの量、内容物によってケースバイケース。基本はトラックに積める容量(立方メートル)で決まることが多いそうです。また、柴田さんの勤務する会社のように、リユースできるものは売却して依頼者に還元する業者もあります。
家の片づけで出てきた「お宝」はどうすればいい?
家にある物を丸ごと片づけるのならば、業者に依頼した方が早くできますが、中には価値のある物が出てくることもあります。特に、物であふれている「物屋敷」では、未使用の贈答品や骨とう品、高価なオーディオ機器など、リユースできるものが“発掘”されることも。 こうしたお宝的な物が出てきた場合、業者に買取ってもらうのか、手元に残して自分たちで売却した方がいいのか迷うところです。 「片づけ業者を選ぶときに、買取りをしてもらえるのかきちんと確認しましょう。価値が判断できるものなら自身で売った方がいいかもしれませんが、片づけの業者に段ボール1箱ごと頼んだ方が、売れたときに梱包・発送まで行うので安心ですし、本(『ごみ屋敷ワンダーランド』白夜書房)にも書きましたが、目利きの社員もいて、オークションに出品して驚くべき金額で売れることもあります。 僕らが買取るときは、古物商に売ったり、フリマアプリを使ったり、オークションにかけたりと使い分けをしていますが、もし自身で売るのなら、自分で値段を決めなくてはいけないフリマアプリや、適正な買取り価格なのかわからない買取り業者に持ち込むより、オークションサイトへの出品をおすすめします。特に自分では価値があるのかどうかわからない物こそ、オークションに出すべきです。 オークションなら、本当に欲しい人、価値がわかる人や業者が入札して、競りで価格が上がっていくので、価値ある物は価値に見合った金額になります。 また、“要らない貴金属や着物があれば買取ります”と自宅に訪問してくる業者がいますが、それは避けた方がいいかもしれません。きちんとした買取り業者は基本、営業をしていないので、訪問してくる業者には、安く買取られる可能性もあります。 ごみだと思っていたような鍋だって片づけ業者に任せてもらえればリユースが可能な場合もあります。処分する作業と買取りが同時にできるのは、僕のバイト先会社の強みですが、そうした業者を見つけることができたなら、買取りも併せてお願いするのがいいかもしれません」