アンデュラン氏のヘッジファンド、原油から撤退-銅とココアには強気
(ブルームバーグ): エネルギー市場への大胆な賭けで一躍有名になったトレーダーのピエール・アンデュラン氏は今や、原油から手を引いている。その一方で、銅とココア相場については上昇見通しを維持している。
ブルームバーグが確認した投資家宛て書簡によると、同氏のヘッジファンド運営会社アンデュラン・キャピタル・マネジメントは、銅とココアの先物価格が今年に入り過去最高値を更新した後、下落基調にあるにもかかわらず、強気姿勢を崩していない。
一方、同社は石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の6月会合前、原油先物のロング(買い持ち)ポジションを「完全に手じまった」という。現時点での原油相場の見通しは「強弱まちまち」としている。
同社は書簡で「供給面についてより明確な見通しが得られれば、原油市場に再び参入する方針だ」と説明した。
同社は昨年に過去最大の損失を記録した後、回復している。昨年は強気な原油相場予想が外れ、3年間の連騰に終止符を打っていた。書簡によれば、1-5月の「アンデュラン・コモディティーズ・ファンド」のリターンはプラス約22%、よりリスクの高い「アンデュラン・コモディティーズ・ディスクレショナリー・エンハンスト・ファンド」はプラス約63%だった。
アンデュラン・キャピタルはコメントを控えた。
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原題:Andurand Ditches Famed Oil Trades for Copper and Cocoa(抜粋)
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Nishant Kumar, Ilena Peng