意地悪をされたときはこれに限る…群衆の前で罵声を浴びせられたブッダが返した"ぐうの音も出ない言葉"
人から意地悪をされた時はどうすればよいのか。アダルトチルドレン専門の心理カウンセラーの池田由芽さんは「意地悪に対する対策は基本、受け取らないこと。さらに、『あなたと同じ悩みを抱えている人』を救うことによって意地悪に対する最高峰の仕返しとなる」という――。 【イラスト】意地悪を受け取らない ※本稿は、池田由芽『メンタル“ヤバめ”をやめられる本「今日も自分を大切にできた」と思える心理学』(大和出版)の一部を再編集したものです。 ■意地悪は言わばもらい事故 あなたはあなたの課題にだけ取り組んでいて、「距離感」「課題の分離」「境界線」も日頃、意識している。 けれど、嫉妬心やら相手からで、唐突に意地悪されちゃった! こんなことも人生ではありますよね。 言わば、もらい事故のようなものです。 こっちはしっかり赤信号で止まっていたのに、ドンと後ろから突かれちゃった! こんな時にはどうしたらいいのでしょうか? ■意地悪に対する基本は「受け取らない」 意地悪に対する対処法のヒントとして「お釈迦様と悪口男」というお話があります。 あるところにお釈迦様がたくさんの人から尊敬される姿を見て、ひがんでいる男がいました。 そこで男はお釈迦様を、群衆の前で罵ってやることにしました。 「釈迦の野郎。悪口を言われたらきっと汚い言葉で言い返してくるぞ。そうしたら、あいつの人気もガタ落ちだ!」 そして、その日がやってきました。 男はお釈迦様に向かってひどい言葉を投げつけます。 お釈迦様はただ、黙って聞いていました。 弟子たちは悔しい気持ちでいっぱいになりました。 「あんなひどい言葉……なぜ言わせておくのです?」 お釈迦様はやっと口を開き、男に言いました。 「もし、他人に贈り物をしようとして、相手が受け取らなかった時、その贈り物は一体誰のものだろうか?」 男は声を荒げて言いました。 「そんなの決まっている! 相手が受け取らなかったら、贈ろうとした者のものだろう」 「そうだよ。今、あなたは私をひどく罵った。でも私は受け取っていない。あなたの言葉はすべてあなたが受け取ることになるんだよ」 意地悪に対する基本は「受け取らない」。 これは、ぜひ覚えておいてください。