「8bitNews」の堀潤氏が石川県で現地取材。孤立した集落での水、食料、燃料の不足と通信環境の整備が喫緊の課題であることを伝える
ジャーナリストの堀潤氏が1月1日に石川県で起きた「令和6年能登半島地震」の現地に足を運び、自身が主宰するニュースメディア「8bitNews」の公式YouTubeで被害の状況などをリポートしている。 地震発生後、被災者の家族から多くの連絡が入った堀氏は2日に金沢市に入り、能登半島を目指した。堀氏はLINEのIDも公開し、情報を収集。まずは和倉温泉のある七尾市に車で向かう。和倉温泉の避難所の一つである和倉小学校では断水が続き、トイレの使用状況が深刻なこと、灯油が足りず、暖がとれないといった状況を伝えた。また避難している人たちの「やはり食べ物。雨が降ってきたのでブルーシートも。でも一番は水。給水車が来ていない。それにこれからはガソリンも。市内のスタンドもやっていない」「物資がどうなっているかという情報がほ欲しい。特にテレビ局も被災した場所ばかり映してないで、現在、物資がどういう感じで送られているかという、本当に必要な情報を流してほしい」という生の声を届けた。 その後、和倉温泉から珠洲市に向かうが道路のコンディションが悪く西側に迂回し輪島市門前町七浦地区を目指すことに。しかし門前に向かう道が完全に崩落し、足止めに。途中では家が崩壊し車中で避難生活を送る避難者の「今日で燃料も切れる。電気が来てないからスタンドでガソリンも入れられない」といった生々しい声も。
堀氏は車で現地に入ることが困難なため、夜間に徒歩で山を越えることに。途中の集落では88歳のお年寄りが「金沢にいる子どもたちとは連絡が取れない」、車を置いて徒歩で移動中の避難者が「電話がつながらない。2日から電波が全く使えなくなった」と語るように通信の遮断は深刻。 その後も七浦地区を目指した堀氏だったが、トンネルや橋の崩落、土砂、道路の亀裂などがあり、孤立した集落にはたどり着けず、撤退。その途中、同じく歩いて移動している男性に遭遇。「地震で母と離れ離れになってしまい、連絡を取りたいが、どこに電波があるのか」とのことだったが、なんとか電話がつながり、ほっと胸をなでおろす場面も。 4日には車で金沢市から珠洲市を目指すのだが、その途中、穴水町の状況をリポート。ここでは穴水町役場が避難所になっているのだが、水も食料も不足。「食料が届いていないから仕方がないのかもしれない」とつぶやく女性。
そして穴水町役場に向かうのだが、吉村光輝町長が「スタッフ間のやり取りもままならない。県とのやり取りも孤立している状態。それを最低限復活させないと業務ができない」と状況を説明。情報を届けられない歯がゆさを感じさせた。 避難所の女子中高生たちの「1日1食でパンしか来ない。一人一つしか食べられない」「水が欲しい。お風呂に入りたい。大晦日以来、お風呂に入っていない。トイレも水が流せない」といった切実な声も拾った堀氏。孤立した集落での水、食料、燃料の不足と通信環境の整備が喫緊の課題であることを伝えた。