メジャー挑戦のロッテ・佐々木朗希の枠を狙うのは…再起を図るベテラン陣の存在
【球界ここだけの話】ロッテ・佐々木朗希投手(22)が今オフにポスティングシステムを利用した米大リーグ挑戦を表明。今季は18試合に登板しており、来季はその先発枠が空く。高野脩や中森、田中晴といった若手投手がその座を射止める活躍が期待されるが、唐川侑己(35)や美馬学(38)、石川歩(36)といったベテランの投手陣も虎視眈々と狙っている。 【写真】ロッテ・美馬学、減額制限を大幅に超える1億円減の推定年俸4000万円でサイン「正直クビかなと思っていた」 唐川は再び先発として勝負した今季8試合で3勝2敗、防御率2・37。来季に向けて「朗希が抜けたので10勝5敗、防御率2・30ぐらい? 20登板で、120イニングぐらい。そんな感じですかね」とジョークを飛ばしつつ佐々木の穴を見据えている。そのうえで「今年も春に肩を痛めたりけがをした。体力と耐久性と出力をしっかりと出したい。4月に投げた試合がハイパフォーマンスを出せた感じがするので、あれが出せて体が耐えられれば」とオフの課題を明確にした。 今季プロ入り後初となるゼロ勝に終わった美馬も「(今季で)正直クビだと思っていた。本当にチャンスをもらえたので、来年はしっかりとやりつくしたい」と意欲。8月に右膝のじん帯を痛めるけがをしたが、現在はブルペン投球をするまでに回復している。今季は「焦った感じがあった」とけがをしても投げ続けたことで状態を上げられなかったと反省。「年相応にやることはちゃんと見えてきた。自分のやるべきことを見直すことはできている」と来季39歳となるシーズンで再起を図る。 それは石川歩も同じだ。昨年10月に右肩の手術を受け、今季は育成契約でのスタートだったが6月末に支配下選手に復帰すると5試合に先発し、3勝1敗、防御率3・70。2022年には開幕投手を務めた右腕は「今年1年はほとんど痛みというか違和感がありながら投げていましたが、終盤からあまりなくなってきた。それは来季のモチベーションになっている」と闘志を燃やしている。今オフは球速向上を課題に掲げ「今季は自分でこれくらいかなってスピードを見ると4、5キロくらい遅い感覚だった」と手術前に近い感覚を目指している。 小島、種市、西野といった柱とともにローテーションを担うのは誰になるのか―。他にも20年に9勝した二木や岩下、河村と先発候補の選手はいる。今季3位からもう1、2段階上に行くには、これまでロッテを支えてきたベテランの奮闘も必要不可欠。再びはい上がる活躍が期待される。(森祥太郎)