百蔵山登山の最後のご褒美! 歌川広重も描いた日本三大奇橋「猿橋」と桂川の深く美しい渓谷を愛でる
公共交通機関での百蔵山登山で利用する中央本線・猿橋駅の駅名にもなっている猿橋。日本三奇橋に数えられる景勝地で、季節を問わずに多くの観光客が立ち寄るスポットです。橋下を流れる桂川は百蔵山登山口への途次にある橋のたもとを流れてもいます。中央自動車道の橋脚など近代建築の粋もこうべを垂れる「はね木」の技は、何度見ても見惚れてしまいます。 【写真】橋脚を使わずはね木で支えられる猿橋の美しい姿を見る(全4枚)
橋脚形式を採用しない挿し木の「はね木」による独特の形状
日本三奇橋とは大月市によると、この猿橋に加えて山口県岩国市にある錦帯橋と長野県木曽郡の木曽の桟(かけはし)としています。橋脚を使わず、両岸から張り出した四層の「はね木」で支えられているのが最大の特徴です。 全長約29mの猿橋ですが、桂川の岸の岩盤に穴を穿ち、はね木を斜めに差し込み川の上に突き出して、その上に同様にはね木を差し込んでいく四層構造のはね橋となっています。この四層のはね橋の上に板を敷いて橋脚のない橋が構築されています。
浮世絵師の歌川広重もその美しい景観を描く
何よりも周囲の自然と見事に調和した美しい景観で、国の名勝にも指定されていますが、古くは歌川広重が「甲陽猿橋之図」でもその美しい景観がフォーカスされているほどです。 桂川河畔に降り立っての散策も、コースが整備されていますので四季を選ばずに観光を楽しめることで知られています。とりわけ見事なのは6月下旬から7月上旬にかけてのアジサイの季節でしょうね。3000株のアジサイが彩りを添えます。 百蔵山登山口から歩いて30~40分。猿橋駅まで約20分と下山後1時間のプラスで立ち寄れる名勝地は、今こそ旬と言えますね。もちろん山の色づきが楽しい紅葉の季節も絶景です。
ソトラバ編集部