緑色に染まる五色沼とミネザクラを堪能! 深い霧から晴天へ、幸運の蔵王連峰ハイク
ミラクルな青空に映えるミネザクラ
ふたたび馬の背を通って刈田岳方面へ戻ります。だんだん空が晴れてきて、到着時のまったく景色が見えなかったガスガスがウソみたいに、遠くまで見渡せるように。御釜もすっきり見えて、寒いけれど気持ちのいい眺めが楽しめました。 駐車場からすぐの刈田岳にも登りました。周辺には、スカート姿にハイヒールという感じの観光客もたくさん。下界は暑いので、山上の低温が想像できなかったみたい。みなさん寒そうにしながらも景色を楽しんでおられました。 刈田岳山頂付近では、高山種のサクラ「ミネザクラ」がちょうど見ごろ。やや小ぶりの花がとても上品で、青空に映えます。 刈田岳の山頂には、遠刈田温泉街にある刈田嶺神社の奥宮が鎮座しています。蔵王エコーラインが冬季は通行止めになるため、ご神体は冬の間は本社にお遷しするそうです。 刈田岳山頂からは、宮城県側の景色がよく見えます。また、巨大な石碑が建っていますが、寛永年間に蔵王山が噴火したとき、仙台藩初代藩主・伊達政宗の七男にあたる宗高がここに祭壇を設けて噴火が鎮まるように祈りをささげたことを顕彰するものだそう。 ちなみに、この「伊達宗高公命願之碑」は、側面に白いギザギザの線が入っているのですが、落雷が落ちた跡だそうです。落雷おそるべし。 トレッキングを終えて、休憩所でちょっとひとやすみ。東北へ来たら食べたくなる「ずんだ餅」、甘さは控えめで豆の味がしっかり味わえるずんだ餡がとても美味でした。 ついでに、名物の玉こんにゃくもいただきましょう。出汁にはこだわりが強い関西人も大満足、しっかり出汁が効いた美味しい味付けでした。山形県でも、海沿いの庄内地方は北前船の影響で、上方文化に近いものがあるのだとか。そういう歴史も味に関係しているのでしょうか。 お宿へ向かう前に、道の駅に立ち寄ってお買い物タイム。蔵王の西麓、東北中央自動車道山形上山ICからすぐの国道13号沿いに「道の駅やまがた蔵王」「ぐっと山形」「食の駅」の3施設が並んでいて、土産物から地元の農産物まで、いろんなものが買えるのです。 背負って登るわけじゃないからべつにいいんだけど、荷物がどんどん増えてヤバい……。 山形県は美食の宝庫。山以外にも魅力がいっぱいの山形。さて、最後は温泉で登山疲れを癒しましょうか。
根岸真理