たくさんの男性保育士が活躍する保育園「どろんこ会」。追求する理想の「保育」とは?
編集後記
男性保育士が増えないという課題の裏側に、どうすれば保育士という職業が昇級を伴う長期のキャリア形成を実現できるのか、人事制度や評価制度の在り方も含めた議論の必要性を感じました。経営や運営方針に関する各園の工夫が大切なのはもちろん、そういった取り組みを促進するための支援体制についても検討の余地が十分です。 長きにわたりこの問題が続いてきたのは、安永さんのご指摘にあるように、保育園が「子どもたちの健やかな成長を助け、人格形成の基盤をつくる教育の場である」という社会の理解が追いついていないことが影響しています。 教育現場や保護者任せにするのではなく、私たち社会の一人一人が保育士の専門性を正しく理解することが重要だと思います。それが保育士の待遇改善の原動力となり、安定したキャリアパスの形成や男性保育士の増加を促進し、さらには、多様な生き方を認め合えるジェンダー平等の社会の実現へと続いていくのではないでしょうか。
日本財団ジャーナル編集部