SUBARUのデザイナーが語る3Dプリンタ活用の心得
日本HPは「HP Digital Manufacturing Summit 2024 ‐ 最終製品の少量多品種生産を実現する3Dプリンティング‐」(会期:2024年10月24日)を開催し、同社の3Dプリンティングソリューションの優位性や可能性、その活用事例などについて発信した。 HP Jet Fusion 3Dプリンタで造形した4つのアクセサリー。手前から「カギの保管庫(鍵付きロッカー)」「スマートフォン用スタンドスピーカー」「マグネットベース」「パイプ」 同サミットの特別講演では、「カーデザイン領域における量産部品への3Dプリント活用の現在地」と題し、SUBARU 部品用品本部 アクセサリー企画部 デザイングループ 主査の須崎兼則氏が登壇。「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」を活用したコンセプトカーのアクセサリー部品開発の取り組み、その活動を通じて感じた3Dプリンタの可能性や実践に向けた心得などを紹介した。
アクセサリー部品は3Dプリンタとの相性が非常に良い
題材となったコンセプトカーとは、カスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」(会期:2024年1月12~14日/会場:幕張メッセ)でSUBARUが披露した「SUBARU LEGACY OUTBACK BOOSTGEAR PACKAGE」のことだ。同コンセプトカーは、オーバーフェンダー部分のスペースに専用アクセサリーを着脱することができ、そのアクセサリーをDMM.comの3Dプリント事業であるDMM.make 3Dプリントと共同で、「HP Jet Fusion 3Dプリンタ」(HP独自の造形技術であるMulti Jet Fusion方式を採用する3Dプリンタ)を用いて製造した。 「クルマのアクセサリー部品は、少量多品種なものが中心なので3Dプリンタ/アディティブマニュファクチャリング(以下、AM)との相性が非常に良い」と語る須崎氏は、2001年にSUBARUに入社し、カーデザイナーとして外装、内装、インフォテインメントなど、さまざまなデザインに従事。2021年からアクセサリー企画部に移り、SUBARUの全車種におけるアクセサリーデザインを担当しているという。