ネットざわつく…ヤクルトがオリックス山本由伸を避け奥川恭伸を第2戦に回す奇策打つ?!日本S予告先発なしの影響はどう出るのか
だが、一方で、奥川の開幕回避の可能性に反対意見を持つのが、シリーズを全試合Youtubeで速報解説する予定の元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏だ。 「予告先発をすることにメリットがないと高津監督が考えたのでしょう。オリックスの先発は、山本以外は、田嶋、宮城、山崎と3人が左です。しかも両チーム共に左右ピッチャーによって大きくスタメンが動くわけではありません。オリックスはT-岡田をどうするかくらいで、一方のヤクルトも、西浦か元山かのショートに左右の選択肢がありますが、オリックスは左が3人ですから、予告先発のある、なしで、そうは変わりません。予告先発を拒否したのは、高津監督の“何かをするぞ”と思わせる駆け引きでしょう。あえて理由を考えれば、左腕の石川をどこで投げさせるかを隠したかったのであり、奥川を山本にぶつけないことを示唆したわけではないと思うんです。奥川を第2戦に回すことにメリットはありませんよ」 里崎氏は、高津監督が選択した「予告先発なし」の理由をこう分析し、奥川のシリーズ開幕投手が回避される可能性は低いという見方をしている。 「まずレギュラーシーズンの使い方を見ていると、奥川を中5日で使うことは難しい。第2戦で使えば、第7戦まで使えないことになり、切り札を使わないままシリーズが終わってしまう危険性もある。最初の2試合を1勝1敗にしても山本は、また第6戦にくるのだから、あまり意味がない。それよりも奥川を山本にぶつけて、プレッシャーをかけて、山本に勝ち負けはつかないが、終盤にマウンドから引きずり降ろす展開でも作れば、何かが起きる可能性もなくはない。もし山本を相手に勝てば、球界に衝撃が広がるし、ヤクルトが一気に勢いづきますよ。僕はオリックスの4勝2敗の予想ですが、ヤクルトが初戦を取れば4勝1敗で逆にシリーズを制する可能性も出てくるかもしれない」 確かに奥川を第2戦に回した場合は、2試合目の登板がないまま第6戦でチームが力尽きてしまう危険性がある。1993年の日本シリーズでは第2戦に先発した西村を第6戦に先発させた。この年は雨天順延があり、たまたま中6日登板となったが、2年目でまだ体ができていない奥川に、ここで無理をさせる必要はないだろう。1993年のノムラID野球の戦略をそのまま2021年にあてはめることも難しい。