年金受給世帯「年金だけで生活できない」約4割。70歳代夫婦世帯の「年金額」を一覧でチェック!生活費と貯蓄がカギに
まとめにかえて
本記事では、年金受給世帯の現状を通して、老後資金の準備について考えてきました。 老後生活を年金だけで支えるのは年々難しくなっています。そのため、現役世代にとっては、年金に加えてプラスアルファの資金を用意することが重要です。 多くの方が現預金を中心に資金を蓄えているかもしれません。現預金は流動性が高く、緊急時の備えとして優れた手段です。しかし、近年のインフレの影響で、物価は毎年約2%のペースで上昇しています。これにより、お金の価値が目減りしていく状況が続いています。現預金だけではこの物価上昇に対応しきれないため、資産運用を取り入れる必要性が高まっています。 インフレ社会において資産運用を始める方が増えているのも、こうした背景が影響しているといえます。資産運用をする際には、「分散」を意識することが重要です。例えば、投資のタイミングや地域、資産の種類を分けてリスクを分散することで、安定した運用が可能になります。すでに資産運用を始めている方も、今一度ご自身のポートフォリオを確認することをおすすめします。 老後資金を計画的に準備することで、安心でゆとりのある老後生活が実現できます。この機会に、資産運用について考え、行動に移してみてはいかがでしょうか。
参考資料
・厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」 ・企業年金連合会「第一号厚生年金被保険者」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
堀江 啓介