”想定外”シャドー起用にも適応、プレミア初挑戦で定位置掴んだ鎌田大地「個々のクオリティはドイツの時より上がった」
2年連続となる国外移籍を経て、新天地でW杯最終予選を迎える形となった。日本代表MF鎌田大地(クリスタル・パレス)が3日の練習後、報道陣の取材に対応。新たに挑戦するプレミアリーグでの日々について「最初の3試合で思ったように勝ち点を稼げなかった。(EUROやコパ・アメリカ、パリ五輪に参加していた)代表選手もたくさんいたし、難しさを感じている」と現状を語った。 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 鎌田は今季、イタリアのラツィオからイングランドのクリスタル・パレスに移籍。一昨季まではドイツ・フランクフルトに所属していたため、2シーズン連続での国外移籍という珍しいキャリアを切り拓いてきた。 もっとも、シーズン序盤から適応に苦しんだラツィオ時代とは異なり、クリスタル・パレスではかつてフランクフルトで師事したオリバー・グラスナー監督のもと、開幕から公式戦全4試合に出場。カラバオ杯で初ゴール初アシストも記録した他、直近のチェルシー戦では対戦を心待ちにしていた“ビッグ6”相手に堂々と渡り合う姿を見せていた。 新天地での主戦場は3-4-3の右シャドー。鎌田自身は「もう少しボランチ気味でプレーすると思っていたし、そう話していた」という想定外があったといい、現状のパフォーマンスには「右はなかなか1対1で仕掛けたりするのがなかなか難しい。右ウイング(WB)の選手とコンビネーションは最初より良くなったと思うけど、まだまだよくしていかないとダメだと思う」と課題も口にする。 だが、初参戦で適応するのは難しいと言われるプレミアリーグの舞台。「もともと監督がやっていたことは変わっていない」という指揮官との関係性にも後押しされつつ、「個々のクオリティはドイツの時より上がった」というプレー基準に堂々とフィットしているのはポジティブだと言える。 チェルシー戦で何度も見せていた右サイドの中盤位置に流れて攻撃を組み立てる働きも、右ウイングバックのMFダニエル・ムニョスとの連係で「彼は南米の決勝に行っていたので、(プレシーズンは)一緒にやることがほとんどなかったけどだいぶ分かり合えている」と手応え。「フランクフルトでやっていたコスティッチのようなタイプではないので、僕自身も出すだけじゃなく受ける側に回らないといけないので試行錯誤している」と局面に応じた役割分担も進んできているようだ。 そうした状況下で迎えるW杯最終予選。4バックの場合はトップ下起用が見込まれるなど、所属先とは異なるポジションを担うことになりそうだが、持ち前の適応力で乗り越えていく構えだ。 「みんなチームでやらないといけないことをやりつつ、タケ(MF久保建英)だったらドリブル、(南野)拓実くんはゴールを決めたりと自分自身の持ち味をプラスアルファで出さないといけない。僕自身もいろんなチームでプレーして、ゴールやアシストを取れたりもしているので、目に見える結果をプラスして、いろいろできたらいいなと思います」