米FCC委員長、通信企業のサイバー対策義務化提案 中国系ハッカー念頭
[ワシントン 5日 ロイター] - 米連邦通信委員会(FCC)のローゼンウォーセル委員長は、通信サービス各社にサイバー攻撃対策の年次報告を義務付けることを提案した。FCCが5日発表した。 中国政府による支援が疑われているハッカー集団「ソルト・タイフーン」が米通信企業にサイバー攻撃を行い、米国での通話情報を不正に入手しているとされ、提案はその対策の一環。 ローゼンウォーセル委員長は声明で「情報機関がソルト・タイフーンによる攻撃の範囲と影響を見極めようとしているが、われわれは企業による自社ネットワークの安全確保や、サイバー攻撃への防御・対応能力の向上を支援するため、最新の枠組みを設ける必要がある」と述べた。 米政府内ではソルト・タイフーンによる大規模なスパイ活動への懸念が強まっている。 委員長によれば、提案が採用されれば即時実施される見込み。 ベライゾン、AT&T、Tモバイルなど米通信大手各社はこの件へのコメント要請に返答していない。