34歳年収1200万円商社マンが明かす「インド人の部下」のワークライフバランス…頻繁に有給を取る「意外なワケ」
2023年に中国を抜き、世界人口ランキング1位となったインド。同国は数年以内に日本経済を抜き、世界GDPランキング3位になることがほぼ確実視されている。 【写真】10年前に三菱商事に投資していたら「配当利回り」は今いくら? 前回記事〈「インド人の部下」100人と働く〈34歳年収1200万円商社マン〉が絶句…遅刻をしても残業はしない、やれないのに「やれます!」が口グセ〉では、インドに赴任して3年、総合商社の管理職として働いている34歳のM氏(仮名、以下同)にインドの職場のリアルな実態を聞いた。つづく今回は、インド人の「ワークライフバランス」について教えていただく。 聞き手:佐藤大輝(世界37ヶ国を旅したバックパッカー)
結婚式は3日連続でやる
ーーインド人と一緒に働く上で、「これは日本の職場にない文化だな」と感じるシーンはありますか? 有給申請の理由に「結婚式」を挙げる人がめちゃくちゃ多いことですかね。インドでは10人とかの大家族が普通で、ここに友人関係も加わるため、驚くべき頻度で結婚式が行われてます。 日本人管理職の本音としては、祝福の気持ちはもちろんあるのですが……、休暇を取るなら勤務時間中に、もうちょっと仕事の段取りを頑張ってほしいなって。 ーーインドの結婚式はかなり盛大にやるって話を聞いたことがあります。 インドの結婚式はすごいですよ。前祝いがあって、披露宴があって、後祝いがある。3日連続で行われるのが普通です。僕も何回か参加したことがあります。さすがに3日連続は休めないので、披露宴の日の夜だけの参加が基本ですが、会場にはいつも200人~300人くらいが集まってます。みんな自由に新郎新婦と写真を撮ったり、会話を楽しんだりしてますね。正直な話、結婚式場というより集会場というか、盛大な飲み会みたいな感じです。食事はビッフェ形式で、インド人の主食であるカレーは、最低でも6種類くらいは用意されてます。 ーー日本だと頻繁に有給を申請したり、大型休暇を取得することに対して、遠慮してしまうサラリーマンは少なくないと思います。このあたりインド人はどうなんですか? インド人はみんな気兼ねなく有給を取って、大型連休を楽しんでますね。ここ最近だとハロウィンの時期に「光の祭り・ディワリ」と呼ばれる、ヒンドゥー教の中でも最大級の祭りがあったんです。ここに合わせて、1週間くらいの大型連休を取る社員が多かったですね。ちなみに有給を使い切って休む場合は、ウチの会社では給料から引きます。それは回避したい人が多いみたいで、ここはキッチリみんな計算して休んでるみたいです。