いくら稼いで、いくら使ってる? イギリス王室のお財布事情を調査
ウィリアム皇太子はソブリン・グラントを受け取っていない
経済的自立を目指しているのは弟ヘンリー王子だけではなかった?! 2020年1月、ヘンリー王子とメーガン妃は高位王族を引退するかわりに、今後はソブリン・グラントを受け取らず、経済的自立を目指すと発表したが、実はヘンリー王子の兄、ウィリアム皇太子も現在ソブリン・グラントは受け取っていない。 英王室の公式HPに明記されているように、ウィリアム皇太子の生活と仕事にかかる費用について、コーンウォール公領からの収入で賄っており、ソブリン・グラントは受け取っていない(ただし、公的活動を行う上でその一部をソブリン・グラントで補っている)。これは前述の通り公領からの収入が莫大だからこそ可能と言える。 写真/所領であるコーンウォール公領内のシリー諸島を訪問。2024年5月10日撮影。
昨年のチャールズ国王の戴冠式は結局いくら?
1億ポンドとの推定もあったが、公式発表は80万ポンド 昨年5月6日にウェストミンスター寺院で行われ、世界中で約3億人がテレビで視聴したと言われるチャールズ国王とカミラ王妃の戴冠式。2000人のゲストが招かれたイベントにかかった費用は今年7月に公表された年次報告書にて、最終的に80万ポンド(約1億5,238万)と報告された。事前の報道では1億ポンドは下らない、という話もあったので、それから比べると意外にリーズナブル?と思ってしまうが、これには政府が支払った警備費と軍事費は含まれていない。テロ対策などで今回の戴冠式ではセキュリティ関連費用が最も重い、と言われていたため、結局あやふやな感じだ。
公務にはいくらぐらい使ってる?
年間で420万ポンド(約8億円) 2023/24年度に執り行われた公務は全部で2,327回を数え、その費用総額は420万ポンド(約8億円)と報告されている。昨年9月にイギリス君主になってから初めてのチャールズ国王とカミラ王妃のフランス公式訪問は、3日間の日程で12万3,000ポンド(約2,346万円)かかったとか。
国王の住まいの維持費だけでも莫大
掃除・洗濯で年間2億円以上! 英国君主の公邸は言わずと知れたロンドンのバッキンガム宮殿。10年に渡る改修に3億6,900万ポンド(700億円以上)かかると報告されているバッキンガム宮殿だが、年次報告書を確認するとその維持費だけでも莫大であることがわかる。2023/24年度の掃除・洗濯だけで、110万ポンド(約2億924万円)が計上された。ちなみに電気代は220万ポンド(約4億1,904万円)、スタッフの人件費は3,190万ポンド(約60億7,619万)となっている。 写真/航空写真で眺めると、改めて驚きの大きさのバッキンガム宮殿。ロンドン市内で敷地面積約1万坪、総部屋数は775部屋を誇る。