消息不明のマレーシア機 現在の捜査状況はどうなっているのか?
ABC放送の5月5日の報道によると、オーストラリアのトラス副首相は「ソナーと無人潜航艇による深海の捜索を効果的に進めるには、海底の地形の理解が欠かせない」と述べ、海図の作成を進める必要があるとの考えを明らかにした。副首相は、国内外の専門家を集めこれまでに収集したデータを再検討するとしている。捜索をさらに広いエリアに拡大する可能性もあるという。 オーストラリアでは、第2次世界大戦中の1942年にシドニー湾を攻撃した旧日本軍の特殊潜航艇3隻のうち行方不明となっていた1隻が、2006年にシドニー沖の海底で発見された例がある。 マレーシア機の発見には時間がかりそうだ。仮に海底で残骸が見つかっても、不可解な針路変更のカギを握るフライトレコーダーを最大4,500メートルとされる深海から回収する作業は困難を極めるだろう。失踪の謎が解明されるには相当な年月がかかる可能性がある。 (守屋太郎/日豪プレス特約)