【高校サッカー選手権】日大藤沢が圧巻の5ゴールで平塚学園を一蹴、ベスト4へ勝ち名乗り
10月26日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選2次予選・準々決勝が県内2会場で行われた。レモンガススタジアム平塚会場の第2試合では県予選3連覇をめざす日大藤沢が平塚学園と対戦し5-1で勝利を収め、準決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】日大藤沢 vs 平塚学園 「相手も我々のことをしっかり分析、研究して、嫌なこと嫌なことやってきたので難しかったですが、よく(選手たちがゲームを)作りました」と試合後、佐藤耀勝監督も笑顔を見せたように日大藤沢が『剥がして、剥がして剥がしまくる』スタイルを貫徹した。 最初の15分、相手の様子を見たことで平塚学園にやや攻め込まれた形になった日大藤沢だったが、徐々に流れを掴み出すと18分、右サイドで粘ったMF7宮澤朋哉からパスを受けたMF8徳永壱太がシュート。すると、このこぼれ球を拾ったFW11岩内類が「ここにこばれるという予感がした。ふかさないようにしっかり蹴った」と振り返った通り、冷静にゴールネットに突き刺した。 リズムに乗った日大藤沢は25分、DF5宮沢空の左からのクロスをFW9伊藤大輝がヘディングで叩いたこぼれ球をMF6北浦悠月が押し込み2点目。さらに30分には、伊藤が持ち込んで上げたクロスをMF10布施克真が滑り込みながらゴールへ流し込み平塚学園を突き放した。 一気に3点のビハインドを背負った平塚学園だったが、終了間際の38分、右サイドを崩したMF11中澤剛耀の折り返しをMF8今出遼太が決め、1点を返して前半を折り返す。 エンドが変わった後半、前半の悪い流れを修正した平塚学園は44、47分とFKから日大藤沢ゴールに迫るが惜しくも枠を捉えきれない。しかし、守備では前半の修正を活かし、日大藤沢の崩しに対応、決定機を作らせない。 そんななか、日大藤沢は70分、ゴール前の混戦からMF7宮澤朋哉が豪快にゴールネットを揺らすと、アディショナルタイムにはCKから布施が自身この日2点目となるゴールを決め試合終了のホイッスル。日大藤沢が持ち味を存分に魅せて5-1と快勝、準決勝進出を決めた。 試合後、佐藤監督は「お互いにコーチングしながら、相手がどう来るかっていうのをちゃんと見た上で、自分たちでポジションを変えたり、高さを変えて反応して呼応し合えました。選手たちが判断して、見てて魅力的な、今日みたいなゴールが生まれて、(観に来てくれた人たちが)また来たいなと思ってもらえるような、そういうサッカーができました」と選手たちの成長を喜んだ。 キャプテンの宮澤は「入りから集中して、全員じれないで1点目を早い時間帯に取れたのは良かったです。そこから前半でもう決めるくらいのパワーを出して、点を決めても引かないサッカー続けられたので、2点、3点と前半で取り切れた」と思い通りに試合を進められたと振り返った。続けて「相模もやることを徹底して死ぬ気でくると思うので、自分たちはそれを超える気持ちと準備をして臨めればなと思っています」と決意を語った。 先制ゴールの岩内は「良い時間帯で点を取れて、みんなも盛り上がって、あそこからパスが繋がるようになったし、それで2点、3点と取れたので良かった」と自身のゴールが大量点のきっかけになったことを喜ぶと「(次の相手が)東海大相模と決まったので、K1リーグで一緒だし、負けられないので、言い方は悪いですけど、叩きのめしてしっかり勝ちたい」と意欲を示した。 鋭いドリブルから2点目を演出した伊藤は「アシストができたので、そこは良かったのですが、チャンスをものにできるように力をもっとつけたい」と悔やみながらも、「エースとして自覚を持って、もっとゴールに貪欲になって点を取りに行きたいです」と次戦に向けて意気込みを見せた。 (文・写真=西山和広)