「戦後最短」総選挙、なぜ投票用紙の製造は間に合ったのか…メーカーが明かす「異例の事態」の乗り越え方
ちなみに、鹿野さんが担当する選挙関連の売上報告は、社内の部署ごとの売り上げでは「別枠」に計上されるという。「『除く選挙』という項目があって、みんなそれしか見ていません。売れて当たり前と見ていますからね」と語り、同席したユポの担当者も「鹿野が一番割を食っていますね」と笑う。その「当たり前」という言葉に、投票用紙を作ってきた企業のプライドや使命感を感じさせた。
組閣からのスピード解散、慌ただしい準備、自民党の「公認問題」――。まさに異例尽くしの中でも、懸命に選挙を守っている人たちがいる。鹿野さんは「今回の選挙を実現するために、自治体や印刷会社など選挙に関わる人が必死に準備しているはず。そういった人たちの思いを考えると、どうしても多くの人に投票に行ってほしい。投票所でユポ紙の書き心地を確認してほしい」と話した。