【NFL】ジェッツに自信をもたらすQBロジャース、今季1勝を得たチームは「まだプロセスの初期段階」
日曜午後、安堵の表情を浮かべながらロッカールームに引き上げたニューヨーク・ジェッツ一行は握手を交わしながら、各々が共通のテーマに同意を示した。
「かっこよくある必要はないよな」
その通りであり、また、現実もしかり。それでも、現地15日(日)に24対17でテネシー・タイタンズを下し、今季1勝1敗としたジェッツにとってこの勝ち星は何が何でもほしい1勝だった。オフェンスがまだリズムに乗り切れず、ディフェンスも時折ガス欠状態をさらす状況ながら、必要十分なビッグプレーを組み立てて手に入れた勝利だ。
同時に、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースにとってはジェッツで挙げた初勝利でもある。移籍直後の2023年シーズン初戦はわずか4回のスナップでアキレス腱断裂によってシーズン終了を余儀なくされたが、その試合で勝利できたのは自分の手柄だと冗談まじりに話すことがあるものの、今シーズンはその瓦礫の中から生まれたシーズンであり、もしも、初戦の出だしから完璧な戦いができると考えている者がいるとすれば、ロジャースから、“落ち着け”と言われるだろう。
試合後、ロジャースは「だいたい、みんなパニックになる。そういう時は心を落ち着かせる力にならないといけない。試合中、ずっとイライラしているのは分かったけど、お互いに対してフラストレーションを抱えることはなかった。自分は(ギャレット・ウィルソンに)ボールを通せなかったことが悔しかった。最初の2クオーター半はボールをうまく通せなかった。それでも、自信は持っていた。ディフェンスが何度もビッグプレーを見せてくれて、1スコアゲームに抑えてくれていた」とコメント。
ヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは前半でジェッツが苦戦を強いられていた際に、すでに自分の席が燃え始めているのを感じたかもしれないが、それでも、ジェッツならボールに触れるたびに得点できるという感触があると話す。ここしばらく、ジェッツを率いた指揮官が口にしてこなかったセリフだ。