【ハイライト動画あり】早大、筑波大に6トライの快勝。5戦全勝(勝ち点30)で明大と並ぶ
帝京大戦でキック、パス、ランと非凡なスキルを披露した服部は、この日もロングキックと滞空時間の長いハイパントで地域獲得に貢献した。筑波大の嶋崎達也監督は、早大のキック戦略に対し、今季対抗戦初出場のFB永山丞(3年)がミスなくキャッチし、カウンターアタックを仕掛けるなど期待に応えてくれたことを称えた。しかし、早大がタッチに出したときのラインアウトが安定しなかった。「早大にボールを持たせないようにラインアウトでプレッシャーをかけたかったのですが、上手く行きませんでした」
後半9分、筑波大陣深い位置でPKを得た早大は、服部がタッチキックを蹴ろうしたが、味方の声を聞いてキックの方向を変更し、右タッチライン際の広いスペースにキックパス。これをキャッチしたWTB田中健想(1年)がトライし、30-7とリードを広げた。17分には佐藤キャプテンがモールから今季初トライ。終始主導権を握った早大が44-7で勝利した。3トライ以上差をつけるボーナス点も獲得し、同じく5戦全勝の明大と勝ち点30で並び首位に立った。12月1日、早明戦の全勝対決が現実味を帯びる快勝だった。
難しい試合を制した佐藤健次キャプテンは、プレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞。「きょうの試合のテーマはディテールでした。細かいところにこだわり、自分たちにフォーカスした結果です。(帝京に勝っても)慢心はせず、切り替えることができました」。佐藤、矢崎の日本代表コンビが軸になり、城、服部、田中といった1年生が活躍。いま対抗戦で最も勢いのあるチームといえるだろう。今後は、11月23日の早慶戦、12月1日の早明戦という伝統の一戦が待ち受ける。次の早慶戦に向け大田尾監督は言った。「自分たちの今年の戦い方を示す必要があります。慶応は激しくプレッシャーをかけてくるでしょう。自分たちにフォーカスして成長しないと選手権の優勝はないと思っています」。
村上 晃一