2024年度の年金額「厚生年金の夫婦」と「国民年金の夫婦」の平均年金月額はいくらか
2024年度の年金額「実質的に目減り」のワケ
日本では少子高齢化により、年金受給者が増える一方で、保険料を納める現役世代が減少しています。 これに対応した仕組みが平成16年の年金制度改正により導入された「マクロ経済スライド」であり、公的年金被保険者の変動と平均余命が伸びた分についてスライド調整率が設定され、賃金・物価の変動がプラスとなる場合にはその分が改定率から控除されます。 2024年度の参考資料は以下の通り。 ・ 物価変動率:3.2% ・ 名目手取り賃金変動率:3.1% ・ マクロ経済スライドによるスライド調整率:▲0.4% 2024年度は名目手取り賃金変動率(3.1%)が用いられ、マクロ経済スライドによるスライド調整率が▲0.4%となり、2.7%の増額となりました。 物価高であっても実質的には目減りとなるため、その部分を他の収入や貯蓄などで補う必要があります。
厚生年金「60歳~89歳」の平均年金月額はいくら?【年金一覧表】
2024年度の年金額例を確認しましたが、平均的な受給額はいくらでしょうか。 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60~90歳以上の平均年金月額を確認しましょう。 ●【60歳~69歳】厚生年金の平均月額 ・60歳:厚生年金9万4853円 ・61歳:厚生年金9万1675円 ・62歳:厚生年金6万1942円 ・63歳:厚生年金6万4514円 ・64歳:厚生年金7万9536円 ・65歳:厚生年金14万3504円 ・66歳:厚生年金14万6891円 ・67歳:厚生年金14万5757円 ・68歳:厚生年金14万3898円 ・69歳:厚生年金14万1881円 ●【70歳~79歳】厚生年金の平均月額 ・70歳:厚生年金14万1350円 ・71歳:厚生年金14万212円 ・72歳:厚生年金14万2013円 ・73歳:厚生年金14万5203円 ・74歳:厚生年金14万4865円 ・75歳:厚生年金14万4523円 ・76歳:厚生年金14万4407円 ・77歳:厚生年金14万6518円 ・78歳:厚生年金14万7166円 ・79歳:厚生年金14万8877円 ●【80歳~89歳】厚生年金の平均月額 ・80歳:厚生年金15万1109円 ・81歳:厚生年金15万3337円 ・82歳:厚生年金15万5885円 ・83歳:厚生年金15万7324円 ・84歳:厚生年金15万8939円 ・85歳:厚生年金15万9289円 ・86歳:厚生年金15万9900円 ・87歳:厚生年金16万732円 ・88歳:厚生年金16万535円 ・89歳:厚生年金15万9453円 ※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより報酬比例部分のみのもの ※いずれも国民年金部分を含む。 厚生年金については平均額が14~16万円程度と大きくひらきました。 実際には加入期間や収入に応じて支払った保険料により、受給額は月1万円未満~30万円以上と個人差が大きくなります。 そのため、老後目前となってから年金をいくら貰えるのかを把握するのでは、的確な老後資金対策ができないでしょう。 ねんきん定期便が毎年誕生月に郵送されるほか、35歳、45歳、59歳では封書で届くので、きちんと内容を確認しましょう。