〔NY外為〕円、151円台前半=一時約1カ月ぶり高値水準(27日)
【ニューヨーク時事】27日のニューヨーク外国為替市場では、米感謝祭休暇を控え、持ち高調整の動きや米長期金利の低下を受けた円買い・ドル売りが進行し、円相場は一時1ドル=150円45銭まで上伸した。これは10月下旬以来、約1カ月ぶりの円高水準。午後5時現在は151円08~18銭と、前日同時刻(153円04~14銭)比1円96銭の大幅な円高・ドル安。 ニューヨーク市場の円相場は151円50銭で取引を開始。翌28日の米金融市場は感謝祭に伴い休場となるため、既に休暇入りしている市場参加者も多く、流動性は低下した。こうした中、大統領選以降にかさんだドルの買い持ちの解消や円のショートカバーに加え、月末要因も重なり、円買い・ドル売りが活発化。さらに米長期金利の指標である10年債利回りが再び4.2%台に低下したこともドル売りを後押しし、円は一時150円台にレンジを切り上げた。 ただ、米長期金利の低下に一服感が広がると、ドルが若干買われ、円は取引終盤に151円台に押し戻された。 この日午前に発表された一連の米経済指標は強弱まちまちとなり、反応は限られた。7~9月期の米実質GDP(国内総生産)改定値は前期比2.8%増と、速報値から変わらず。週間新規失業保険申請件数(23日までの1週間)は前週比2000件減の21万3000件と3週連続で改善した。10月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.3%上昇(前月2.1%上昇)と、伸びは3カ月ぶりに加速。インフレ鈍化の停滞を示唆した。(続)