F1メキシコGP予選で角田裕毅がレッドブル首脳からの批判トラブルに巻き込まれた事件の真相とは?
第18戦メキシコGPの予選(日本時間7日)後、角田裕毅(アルファタウリ)がレッドブル陣営からの厳しい批判にさらされた。発端は予選の最後のアタック中に起きた。メキシコGPの舞台であるエルマノス・ロドリゲス・サーキットはホームストレートが1200mにも及ぶため、スリップストリームを使って空気抵抗を減らしてストレートでいかにタイムアップできるかどうかが重要となる。 メキシコGPでは角田はパワーユニットを交換して、最後尾スタートが決定していたため、チームメートの風除け役に徹し、最後のアタックでホームストレート通過後にチームメートを前に出した後は、タイムアタックすることなくピットインする予定だった。 コース上にはアルファタウリの2台だけでなく、ほかのマシンもタイムアタックしていた。角田の後方にはフェラーリの1台とレッドブル・ホンダの2台、そしてメルセデスの2台がいた。タイムアタックを行っていない者は、もし後方からタイムアタックしているマシンが接近してきた場合は進路を譲らなければならない決まりがある。それを無視して邪魔したと判断されると、そのドライバーにはペナルティが科せられることになる。 そのため、角田はチームメートを前に出した後、近づいてきたレッドブル・ホンダの2台に進路を譲ろうとした。ところが、その時点で角田が走行していた場所がコーナーが連続するセクター2だったため、走行ラインを外すのが難しい状況となっていた。 そこで、角田はコース上にとどまって走行ラインを空けるのではなく、思い切ってコース外にマシンを出す決断を下した。しかし、普段レースが行われていないエルマノス・ロドリゲス・サーキットはホコリっぽく、角田がコースの外に出た瞬間に砂ぼこりが舞ってしまう。それに驚いたのが、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)だった。 「ターン11へ向かおうとしていたら、突然前方でユウキが走行ラインから外れた。彼が邪魔だったのではなく、僕が彼に近づきすぎたためにブレーキをかけざるを得なくなってしまった。その結果、ダウンフォースがなくなってしまった」