10月から入国制限を順次緩和 コロナ分科会の専門家から懸念も
感染が拡大した場合は調整も必要
一方、分科会の尾身茂会長(地域医療機能推進機構理事長)は感染症の専門家の立ち場から、会合で出された懸念の声を紹介した。 「きょうの分科会で出たのは、PCR検査をやってすべて引っかけるわけじゃなくて、入国した時はPCRが陰性だということ。すり抜けることも十分あり得る」「ある程度、感染の拡大がいった場合には、少し調整することを考えた方がいいんじゃないかという意見が当然出た」 政府からは「闇雲に、決まったからどんどん増やしていくということではないという趣旨の発言はあった」とし、しっかりとモニタリングしながら水際対策の効果を分析して対応していくのだろうと述べた。 旧専門家会議が最後に出した5月29日の「状況分析・提言」には次のような一節がある。「3月中旬からの国内での感染拡大のきっかけは感染対策が十分に進んでなかったところに欧州等で感染した帰国者の流入によって、流行が拡大したことがウイルスの遺伝子解析で明らかになっている。今後、海外との往来の再開が、国内での再度の流行拡大のきっかけとなる可能性がある」。