春の星空散歩の目印「北斗七星」は星座ではない、と知ってましたか?
桜も咲き、お花見の季節となりました。昼間の桜もいいですが、夜桜もまたステキですよね。ぜひ、桜の向こうに広がる星空も一緒に楽しんでみてください。春の星たちが輝いていますよ。 今月からは、春の夜空を彩る星たちをご紹介していきます。
春の星空散歩の目印になるのは?
春の星座を見つけるのに、とても役に立つのが「北斗七星」。北の空、高いところに比較的明るい7つの星でつくる柄杓(ひしゃく)の形がそうです。知っている人は多いと思いますが、実際空で見てみると、意外と大きいことが感じられます。 じつは北斗七星とは星座ではありません。北斗七星は「おおぐま座」の一部で、大きなクマのお尻からしっぽの部分にかけての星の並びです。北斗七星の柄杓(ひしゃく)の水をくむコップの先の星から1つずつ「お・お・ぐ・ま・の・しっ・ぽ」と指をさしながら唱えてあげると、とてもわかりやすいです。 実は「しっ」の星は、二重星で、よく見てみると肉眼でも小さな星がくっついている様子がわかります。ちゃんと「しっ」になっているのですね。二等星が「ミザール」、四等星が「アルコル」と呼ばれています。一説によると、アラビアではこの星で兵士の視力検査をしていたそうです。 街中でおおぐま座の星を全部結ぶのは難しいので、北斗七星を見つけたら、おおぐま座の姿を思い浮かべて、そのクマのしっぽで視力検査にも挑戦してみてください。
北の方角をさす星を見つけよう
北を教えてくれる星「北極星」を聞いたことはありませんか? 北の空に、時間がたってもほとんど動かないので、北の方角を知るのにとても便利な星です。そんな北極星を見つけるのに役に立つのが北斗七星です。 先ほど覚えた、北斗七星の「お・お」の星の間隔を覚えて、2番目の「お」から1番目の「お」に向かう方向に覚えた長さを5倍のばしていくと、星が1つ見つかります。それが北極星です。 北極星のあたりをよく見てみると、北斗七星を小さくしたような星の並びが見つかります。北斗七星が「おおぐま座」でしたので、北極星のところにある星座は「こぐま座」です。 どちらの星座の絵も普通のクマよりもしっぽが長い、変わった姿をしているのが特徴的です。北極星を見つけるだけではなく、2匹の親子グマの星座を合わせて覚えてあげてください。