問題作成や採点・成績処理を代行、教員の負担を軽減する校務サービスを提供
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社は、教員の長時間労働を軽減するための校務BPOソリューション「ClaCro(クラクロ)」のサービス第1弾として「オンライン試験実施支援サービス」の提供を開始した。 【画像】システムの設定・採点・成績データまでをサポート 同サービスは、試験問題の登録や採点、試験結果の加工といった工程を支援するもの。教員は問題の用意と内容の確認を行い、パーソルビジネスプロセスデザインが登録作業などを代行。記述式問題は同スタッフが目視で採点し、文章で回答する論述問題を教員が採点する仕組みだ。 また、システム利用開始時に必要なアカウント登録をパーソルビジネスプロセスデザインが代行し、クラス分けの設定や転入生の追加などの対応も実施。電話やメールなどの問い合わせ窓口を設置し、教員の要望に応じて作業を代行する。 さらに、同サービスではシステム導入時のユーザー負担を約80%削減する仕組みを採用(同社調べ)。アカウント設定・登録のほか、データ移行をすべてパーソルビジネスプロセスデザインが代行し、導入初期の心理的・作業的負担を軽減する。 同社は、今回提供する「オンライン試験実施支援サービス」を皮切りに、学校内の事務作業を代行する「校務支援サービス」を2026年度に、学校内で人の手が必要な業務を代行する「学校業務支援サービス」を2027年度に提供し、教育現場へのサポートをさらに拡充して、教員の残業時間について20%削減を目指すという。 文部科学省の調査によれば、教員の月間残業時間が45時間を超える割合が中学校で77.1%に達しており、教員の働き方改革が喫緊の課題となっている。この背景を受け、パーソルビジネスプロセスデザインは、教育DXの推進に向けてシステム導入や運用に伴う作業負担を代行。教員の業務効率化を図るとしている。 なお、同社は、長崎県佐世保市の中学校で実証実験を実施しており、参加した教員からは「問題なく試験を実施できた」「普段3時間ほどかかる採点が1時間以内で終わった」との声が寄せられた。
こどもとIT,編集部