【動画】<もうすぐ岸和田だんじり祭>名物、ミニだんじりカーのおっちゃん/大阪
岸和田駅近くを歩いていたら、威勢のいい太鼓と笛の音色が聴こえてきた。「おおっ、とうとう、だんじり試験曳き始まったか」という声が聞かれる一方で「あれっ?試験曳きまでまだまだ時間あんで」という声も。音色の方へ振り返ると、ミニだんじりカーがゆっくりと走ってきた。
ほんまもんのだんじりの前も普通に通過
ミニだんじりカーは、岸和田駅前をゆっくりと進行。太鼓や笛の音色は、よーく見たら車に積んでいる大音量にしたラジカセのスピーカーからだった。 通るたびに子どもらは不思議な目で見つめる。大人たちは「これおもろいなぁ」と追いかけて写真を撮る人も。これを素通りされたままほっておくわけにはいかない。そのまま後をつけてみた。 すると、同市宮本町のだんじりの前を通過。ほんまもんのだんじりの前でも、普通に通りぬけるその感覚。いったい、このだんじりカーの運転手はどんな人なのか? 思いきって声をかけてみた。
ミニだんじりカーの主は76歳の優しいおっちゃん
運転していたのはサングラスの男性。声をかけるとエンジンとラジカセを止め「これ趣味でやってるんですわ」と話してくれた。貝塚市で「街宣企画」を営む松本敏雄さん(76)は、このミニだんじりを動かして年月はたつとか。「制作日数とか覚えてないけど、まあヒマなもんで。ゆっくり楽しく作ってます」 ミニだんじりカーの中をのぞくと、ラジカセのほか大きなバッテリーやライト、とにかく凝った品々が並んでいる。そして、おもむろに箱の中からポスターが出てきて「わたしの地元、貝塚でも10月にだんじり祭があるから来て」と宣伝してくれた。 「またお会いできますかね?」と聞くと「365日いつでも回っております」と元気な返答。なんでも、岸和田まではだいたい30分かけて来るとか。 帰り際、だんじりの若い曳き手の男性とすれちがうと、互いに手をあげてあいさつ。通りすがりの市民に さんの映像をみせると「ああ、この人。いつもみますよ」と複数の人が答える。 名物だんじりのおっちゃんの雄姿は、きょうも見られるかもしれない。