現在59歳で「派遣」で働いています。60歳以降も働くなら、「厚生年金」は何歳まで払う必要がありますか?
厚生年金保険は、派遣や正社員として働いているなどの条件を満たしている方なら加入する必要があります。60歳を超えて働く方も例外ではありません。 しかし、何歳まで厚生年金保険に加入するのか、知らない方もいるでしょう。今回は、厚生年金保険が何歳まで加入対象なのか、また60歳以降も働いた場合に受け取れる年金額などについてご紹介します。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
厚生年金保険は何歳までが加入対象?
基本的に、厚生年金保険は最大で70歳まで加入する制度です。加入期間中は、60歳を超えても厚生年金保険料を支払う必要があります。70歳を超えると、事業所側が「厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」を年金事務所へ提出し、厚生年金保険の加入者ではなくなります。 なお、加入期間が年金を受け取るために必要な10年を満たしておらず、70歳を超えても会社に勤める場合は、任意で厚生年金保険に加入できるため、該当する可能性のある方はチェックしておきましょう。 任意加入の厚生年金保険を「高齢任意加入被保険者」と呼び、加入するためには申出書の提出が必要です。 ◆70歳まで厚生年金保険に加入すると保険料の総額はいくら? 仮に70歳まで加入した場合の保険料額を、以下の条件で求めます。 ・加入期間中の平均月収は20万円 ・賞与はなし ・勤務期間は22~70歳まで 今回は賞与がないため、月収がそのまま報酬月額となります。日本年金機構の令和6年度版厚生年金保険料額表によると、報酬月額20万円の場合の等級は14で、保険料は3万6600円です。 厚生年金保険料は雇用主と労働者で折半するため、実際は半額の1万8300円を負担します。1万8300円を48年間、576ヶ月支払うため、70歳まで厚生年金保険に加入したときの厚生年金保険料の総額は1054万800円です。 加入期間が60歳までだった場合の総額は834万4800円なので、70歳まで加入すると219万6000円増額することになります。