坂口健太郎や有村架純も来場! 「釜山国際映画祭 2024」序盤の注目ポイントを総括
オープニング作品『戦と乱』一行が盛り上げる
さてそのレカペで最も大きい歓声を集めたのが、主演のカン・ドンウォンが率いるオープニング作品『戦と乱』の御一行様! 倭寇に揺れた李氏朝鮮時代の朝鮮半島を舞台に描いた作品です! 両班の息子パク・ジョンミン(「地獄が呼んでいる」)と、彼に仕える奴婢だったドンウォン、一緒に育ちながらともに友情を育んだ二人が、戦乱の時代の中で、やがて剣を交える運命になっていくお話です! 脚本に『お嬢さん』のパク・チャヌクが関わっていたりして、これはまさに映画祭のオープニングにふさわしい! なんて思えるようなゴージャスな感じなんですけども! これがなんとなんとなんと、今年のNetflixが推す最大の作品、Netflix映画なんですね! 奥さん、つまりどういうことかっつうと、劇場公開しないのよ!! 釜山映画祭が終わった翌日、10月11日から即配信! うーーーーーーむ!!!
いやもちろんカンヌ国際映画祭なんかでもNetfix作品は上映されてはいますけども、映画人も観客にも「基本的にストリーミング作品は映画じゃない」という考え方が根強い古式ゆかしい映画祭では、さすがにオープニング作品には選ぶことはありますまい! いやね、わたしも「配信の作品は映画じゃない」なんてことは全然思ってないんですけども、映画祭というのは、これまで50年くらいの定義としての「映画」を産業として振興するために編み出されたフェスなので、その定義の中には当然「映画館」も入ってるわけです。 映画館(他の一切の世界、一切のものが消え失せ、作品だけに集中できる暗闇がある場所)というのは、「映画」の定義にはなくてはならないものだし、映画館がなければ映画が目指す「面白さ」もまったくもって変わってきちゃうものなので、結構大変なことなんですよ!
でも韓国エンタメの場合、「イカゲーム」とか「愛の不時着」とか配信作品によって世界にバーン! と認知されていった経緯があり、「映画館でかからない作品は映画じゃない! 」という映画原理主義者とはちょっとスタンスが違うんですね! どこの国でもそうだけども、そもそも「とにかく金になること」は韓国ではめっちゃ大事なことだし、それがないとエンタメは生きていけないんで! 文化は政治とも直結してまして、韓国の保守系の政権は補助金をがっつり半減とかしてくるので、もちろん大人の事情があると思います! てことで釜山は「どんな作品も排除しない」という方針で「この作品を選んだのもただ作品が面白くて気に入ったから! 」ということらしいんですけども、作品が$%&’<@>’*+(自主規制)だったために、会見はやや紛糾したようです! 日本だと許してくれるけど、韓国はそういうの許さないから面白いし、だからエンタメが強いんだよな~!