【産婦人科のかかりつけ医を持つ】ゆうこすさんにインタビュー。産婦人科に通うことは、自己肯定感を上げて全力で生きる土台づくり
会社立ち上げをきっかけに女性の働きやすさや生きやすさを考えるようになり、それまで無頓着だった自分の身体をケアする大切さを知ったという、ゆうこすさん。ご自身のこれまでと現在の身体との向き合い方、産婦人科との関わり方、考え方の変化について話を聞いた。 【写真】産婦人科通院について、読者293名にアンケート
恥ずかしい、怖い、痛そう……。産婦人科は自分とは関係のない場所だった
――現在、定期的に産婦人科に通われているというゆうこすさんですが、もともと産婦人科は身近な存在だったのでしょうか? むしろ真逆で、産婦人科は妊娠した人が行く場所であって、自分には関係のないところだと思っていました。地方出身で、家父長制や男尊女卑の価値観が強い環境で育ったことも影響しているかもしれません。女性が身体や性について話すのは恥ずかしいこと、男性の前で生理の話をするなんてもってのほか。当時はスマホもなく、情報も乏しかったので、産婦人科がどんな場所なのか知る機会もありませんでした。 実は10代の頃から生理が不順気味だったのですが、その頃はむしろ「面倒な生理が止まってラッキー」くらいに考えていました。極端なダイエットをしたり、全然寝ていなかったりしたので、それも影響していたと思います。上京して21歳で起業してからは、仕事がどんどん忙しくなり、ついには生理が1年に2、3回という状態に。でも地元にいた頃の価値観から、産婦人科に行くなんて恥ずかしいし、何か痛いことをされるんじゃないかと怖くて、そのまま放置していました。
社会の変化が産婦人科受診のきっかけに。現在は生理などの相談と妊活、目的に応じたかかりつけ医も
――自分の身体のことに無頓着だったとも言えるゆうこすさんが、なぜ産婦人科に通うようになったのでしょう? 社員が増えていく中で「自分の健康なんてどうでもいい」と無我夢中で仕事に突き進んでいたのですが、その頃は生理不順に加え、生理前の頭痛や眠気、感情の波などにも悩むようになっていて。そんなとき、SNSで「PMS(月経前症候群)」を知り、「そんな言葉があるんだ、しかも治せるものなんだ」と興味を持ったことは大きかったですね。さらにこの時期、「SDGs」や「フェムテック」という言葉も聞くようになり、生理や身体の変化など「女性特有の問題に寄り添っていこう」という意識が世の中に広がり始めていました。私自身も女性の身体や健康にまつわる仕事が増えてきて、これまでに経験していた身体の不調を思い返し「発信するなら、自分のためにもきちんと知っておきたい」と思ったことが、産婦人科を受診するきっかけになりました。 ――病院選びでは、どんなことをポイントにしましたか? 最初にかかった産婦人科は、正直、先生に相談しづらい雰囲気を感じてしまって……。それで病院を変えてみることにしました。忙しいなか病院を探すのは手間ですが、長く付き合うことを考えると、先生との相性は大切だと思います。産婦人科は「痛いところを治す」というシンプルなことではなく、生活習慣や体質などその人をより複合的に診る必要があると思うんです。的確な治療を受けるためにも、医師とはなんでも話せるような関係を作るのが理想かなと思っています。 また私は今、生理や身体の変化を相談する普段使いの産婦人科のほかに、妊活専門のクリニックにも通っています。そこを選んだポイントは、自宅や職場からの通いやすさや、予約の取りやすさ、院内が清潔でプライバシーが守られているなど、居心地のよさ。検査などで、ひと月に何度も足を運び大変さを感じることもあるので、そうした点を妥協せずよかったなと感じています。