紀北町「水平リサイクル」推進 サントリーら3者と協定 三重
【北牟婁郡】循環型社会の実現を目指し、三重県紀北町は27日、サントリーグループ(東京都)ら3者と、回収した使用済みペットボトルを元の製品に再生する「水平リサイクル」を進める協定を結んだ。同社と同様の協定を結ぶのは、県内8市町目で、東紀州地域初。 町と同社のほか、尾鷲環境開発(尾鷲市)、豊田通商(東京都)と締結した。町は令和3年、2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」を表明。サントリーグループも30年までに化石由来原料の新規使用のゼロを掲げており、両者の思惑が一致した。 協定では、町が住民のペットボトルを回収して選別・圧縮し、尾鷲環境開発が配送。リサイクル工場を持つ豊田通商が原料に粉砕し、サントリーが商品に使用する。 町は令和5年度、住民から約43万トンのペットボトルを回収しており、500ミリリットルのペットボトルに換算すると、約215万本に相当するという。 この日、町役場で締結式があり、尾上壽一町長やサントリーホールディングスのサステナビリティ経営推進本部長、北村暢康氏らが協定書に署名した。 北村氏は「町と連携をさらに深め、資源循環の啓発活動なども含めて努力したい」とあいさつ。尾上町長は「循環型社会は避けては通れない道。皆さまにも協力いただきたい」と話した。