血液がサラサラになる「みそ玉」と即席「みそ汁」のつくり方。刻んだタマネギがポイント
「最近、血圧が高いのが気になる」「脳卒中や心筋梗塞が怖い」と思っていても、忙しい生活のなかで、なにもできていないという人も多いのでは。「みそ汁で健康に」というのは、「血液サラサラ」の名づけ親の一人である、日本肝臓学会肝臓専門医、日本血管血流学会理事の栗原毅先生。みそ汁で健康になる理由と、栗原式みそ汁・みそ玉のレシピを解説します。 【写真】健康「みそ玉」つくり方のポイント
みそ汁は塩分が多いから血圧が上がりやすい?
不摂生がすぎると、血液は汚れてドロドロになってしまいます。ところが、みそ汁を毎日飲むことで、血液をサラサラにすることができます。 そういうと、「みそ汁は塩分が多いから血圧が上がりやすい」と思うかもしれませんが、実はみその原料となる大豆には、食物繊維が多く含まれていて、血圧の上昇を抑える効果があります。また、サポニンという成分は血管の弾力性を保持し、大豆発酵食品に含まれるペプチドは血圧の上昇を抑えるので、血管が硬くなるのを防ぎます。 さらに、みそ汁の具材として多く使われる野菜や海藻にはカリウムが含まれており、塩分の排出を促して血圧上昇を防ぎます。
栗原式みそ汁が血液をサラサラにするのはなぜ?
栗原式みそ汁には、みそやタマネギなど、血液の流れがよくなる食材を使用しています。みそ汁にすることによって、溶け込んだ栄養を効率よく簡単に摂取することができます。 みそは大豆、塩、麹が主な原料の発酵食品です。乳酸菌が多く含まれていて腸内環境を整えるうえに、大豆に含まれるたんぱく質が発酵し、アミノ酸がつくられます。アミノ酸は血管壁に弾力をもたらし、血液の質をよくします。さらに、みそは熟成が進むと、抗酸化作用があるメラノイジンが生成されます。メラノイジンは、血糖値の上昇を抑える、老化を防ぐ、腸内の善玉菌を増やすなどの作用があります。 そのほかの具材にも、血流がよくなる効果があります。ニンジンなどの緑黄色野菜を加えるとビタミンが、根菜やイモ類なら食物繊維が加わります。キャベツ、トマトなどの野菜や、ワカメ、モズクなどの海藻には、カリウムが多く含まれていて、塩分の排出を促します。また、海藻には、アルギン酸という食物繊維の一種のぬめり成分があり、血糖値の上昇を抑える効果があります。 キノコ類、桜エビ、豚肉や鶏肉などは、だしとしてのうま味成分が加わり、塩分を控えたいときにおすすめの具ですが、これらの食材は、血流をよくする効果が期待できる食材でもあります。みそ汁の具として組み合わせると、たっぷりとうま味が出ることによって、健康的で、一層おいしいみそ汁になります。