カメラでメガネが楽しくなる「Ray-Ban Meta」を買ってみた
描写性能は、今どきとしては珍しいシンプルな12MPカメラで、晴天時にはまずまずの写りながら、屋内や曇天時など光量が足りないとすぐにノイジーになります。思ったよりも画質は良いのですが、過度な期待は禁物。動画のイメージも同様ですが、思ったよりもブレが抑えられているので、歩きながらの撮影も十分活用できます。特に録音性能が強い印象でした。
個人的には、「音声録音だけ」の機能が使えれば面白かったように感じました。動画は連続撮影時間が3分(当初は1分のみ)に限られているので、音声録音のみもう少し長時間録音できたら便利そうだと思います。 また、撮影結果はすべて縦型になります。横向きに寝て撮影すれば横位置にはなりますが、普通にメガネをかけた状態で撮影すると静止画も動画も縦位置での撮影になります。SNSなどには適していると言いますが、「視界を収める」という意味では違和感があります。
35mm判換算17mm程度の焦点距離なので、視界よりも広い範囲が記録されるのですが、縦位置になるので、上下は想定外の範囲まで記録される反面、左右は予想よりも狭い範囲しか写りません。まだ横方向であれば予測も付けられそうですが、縦となるとどこまで写っているか予測もできません。 さらにモニターのないRay-Ban Metaの場合、写真を撮るときに「見たまま」記録されることを想定してしまいます。しかし人間の視野は横方向に広いため、縦長画像は「自分の視野」としては不自然な印象が拭えません。視界に映っていたものが、撮影したら写ってなかったという結果になってしまうわけです。 それでも広角レンズぐらいの範囲は撮影できるのですが、縦に長い分、横に物足りないという印象を強いのです。個人的にはアクションカメラでよくあるように、センサーの一部を切り出すことで縦横を自由に切り出せるようにすると良かったと感じます。それならば縦位置でも横位置でも任意に切り替えて撮影できるからです。 個人的に縦動画に慣れていないのも扱いの難しいところです。記録時間も最大3分なのでTikTokなどのショート動画向けなのですが、いかんせん、自分にそういうニーズはないので、使いどころの難しい機能になっています。とはいえ、簡単に気軽に動画が撮影できるのは変わりないので、ひとまず撮っておくと、あとで見返すのも便利です。 繰り返しですが、かなり人に気付かれにくい状態で撮影できるため、自分を律することができない人には向きません。盗撮などはしないという人が使うものです。