F1、WRC、ル・マン… 怒涛の2023年を振り返る モータースポーツ特集
世界耐久選手権
世界チャンピオン:セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮 - トヨタ・ガズー・レーシング スタードライバー:アレッサンドロ・ピエール・グイディ - フェラーリのル・マン優勝を支え、AFコルセのGT卒業生への信頼を獲得。 ル・マン24時間を制するか、それとも世界チャンピオンを獲得するか?トヨタにとっても、WECのどのメーカーにとっても、その答えは簡単で明白だ。 世界最大の耐久レースであるル・マン24時間レースの100回記念大会は、2023年のモータースポーツの目玉となった。よく練られたハイパーカー規定のおかげで、各メーカーがル・マンに戻ってきたのだ。 スリリングな時代だ。フェラーリ対トヨタのバトルは、24時間レースのほぼ全行程で繰り広げられ、誇大広告を裏打ちするものだった。 政治がフェラーリに優位性を手渡したようにも見えたが、レースを規定するバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)にはどのチームも振り回された。 フェラーリは50年間遠ざかっていたル・マンにフルファクトリーで復帰し、1965年以来10回目の優勝を飾った。この勝利は、間違いなく新型499Pとジェームス・カラドをはじめとするドライバーが苦労して勝ち取ったものである。 しかし、BoP問題が影を落とし、ル・マン後のさらなる調整でWECの残りのシーズン、赤いマシンの本領は封じられた。チームは声を上げることができないが、ハイパーカーを取り巻く期待を損ないかねないか心配である。 ペンスキーが運営するポルシェの新型963は、WECでは脇役に甘んじ、ジョーは先鋭的な9x8からパフォーマンスを引き出すのに苦労し続けた。キャデラックは本国から離れて果敢に戦い、両者を圧倒した。ジム・グリッケンハウスは、自力で資金調達する気骨のあるプライベーターとして最高かつ真のスピリットを発揮した後、胸を張って退場し、大手メーカーに道を譲った。
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)