水原希子が語る「性と心と体」。「“生理は隠さなければいけないもの”とする社会の雰囲気に違和感が…」
女性特有の不調や生きづらさにアプローチするフェムケア・フェムテックが世界で大きなうねりとなり、その波が日本にも到達。それに伴い、新たなアイテム・サービスが溢れ、玉石混交状態に。そこで「CREA Due ベストフェムケア 2024」では、知見のある方々の「使ってみて本当によかったアイテム」を大特集。また、女性の体にまつわる最新キーワードも徹底解説。これから先の人生を、より自分らしく生きるためのヒントが詰め込まれた一冊より、一部を抜粋し、掲載します。 【画像】「自由な性と心と体」について語ってくれた水原希子さん。 セルフプレジャー&フェムケアアイテムを展開する、「iroha」のアンバサダーを務める水原希子さん。公私での経験や活動を通じて、性について話し合うこと、自分の体と向き合うことの大切さを語ってくれました。
生理をオープンに話せる! 時代の変化が嬉しかった
7月下旬の真夏日。前日にバリから帰国したばかりだという水原さんは、旅の疲れを一切感じさせない健やかな笑顔を浮かべて現場に現れた。撮影が行われたのは、彼女がアンバサダーを務めるセルフプレジャー・アイテムブランド「iroha」を展開するTENGA本社。ミーティングスペースに彼女が立った瞬間、まるでモダンな撮影スタジオのような華やかなムードが漂った。 モデル、俳優として国内外の第一線で活躍する傍ら、セクシュアルウェルネスについてオープンに語ってきた水原さん。日本の芸能界において、タブーなイメージのあった“女性特有の性にまつわる知識の発信”を積極的に行ってきた、パイオニア的存在の一人だ。 そんな彼女が本格的に、性について発言する仕事に携わったのは、2021年に放送されたNHKの番組『ハロー! 生理 世界で聞いた5つのストーリー』。その時、「時代の変化を感じた」という。 「世界各国の生理のとらえ方や向き合い方を特集する番組で、私も知りたい! と感じ参加しました。それまでは、生理について話すのを避けていたわけではなくて、聞かれる機会が全くなかったんですよ。ただ、家族でも生理について話すのは女性同士だけだったり、生理用品を買うと紙袋に入れられたり、“生理は隠さなければいけないもの”とする社会の雰囲気に違和感を感じることは多々あって。 配慮でもあるのだろうけど、それによって、プレッシャーや恥ずかしさを感じる人もいるかもしれない。オープンに話せるようになれば、配慮する側もされる側も確実に生きやすくなるはずで。多くの人が見るメディアで生理が語られるようになり、とても良い変化が起きていると感じました」 現在、アメリカ人の男性と交際している水原さん。生理への理解が深い彼のおかげで、生理中のストレスが軽減されたと語る。 「彼は私の生理の周期を、私以上に把握しているんですよ(笑)。私は生理の悩みはあまりない一方、数カ月に一度のペースで、PMSによる心の揺らぎが大きくなります。些細なことでイライラしてしまうこともしばしば。そんな時も嫌な顔ひとつせずに、『もうすぐ生理だから仕方ないね』と寄り添ってくれるんです。過去の恋人は理解してくれる人ばかりではなかったし、『何でそんなにイライラしてるの? 』と不機嫌になってしまう人もいました。今の彼は、生理中はいつも以上に優しく接してくれる。そのおかげで心の負担が減り、生理のストレスがグンと軽くなりました」