転職の目利き力を鍛えて、「やりがいに満ちた仕事」を見つける1つの方法
「新」のつく求人に注目しよう
では、どういった人がチャレンジ事業部に向いているのか。ひと言で表すなら、「向上心の強いリスクテイカー」でしょう。 企業分析には「攻め」と「守り」があるとお伝えしたのを覚えているでしょうか? 攻めとはいわゆる「市場価値」が上がる、つまり「その経験を弊社でも生かしてくれませんか?」と転職市場でオファーがかかりやすい人物になるということです。 私はこうした志向の人には、「『新』がつく求人を出している企業に絞って応募しましょう」とアドバイスしています。「新」とは、「新規事業」「新スタッフ」「新メンバー」「新店舗」などです。厳密には「海外進出」や「●●エリア進出」も入ります。部署の「立ち上げ」や「創設」も候補です。 この「新」をキーワードとした求人は、リスクがつきものです。ダメで元々。だからこそ、うまくいった時のあなたの貢献は大きく評価されます。チャレンジ事業部を志望する人は、志望動機を聞かれたら、こう答えてください。 「この事業がうまくいけば、社会が変わるほどのインパクトがあると思います(可能性への共感)。一方で、立ち上げから参画されている方は楽観視していないはずです(現実への理解)。私も、ないものは作り、見つけた課題は自分から手を挙げて解決します。まずは私の●●の経験で貢献できるよう、挑戦します(貢献)」 相反するように見える、「可能性への共感」と「現実への理解」の両方を示してください。2つの立場を示すことで、あなたの本気が伝わります。 そしてここでも「貢献」が必須です。チャレンジ事業部には人を育てたり面倒を見たりする余裕はあまりありません。あなたの経験や専門性を今すぐ欲しがっています。貢献を示すことで、あなたの「私はあなたたちと一緒にやり抜く」という意思を伝えてください。
佐野創太(退職学研究家)