転職の目利き力を鍛えて、「やりがいに満ちた仕事」を見つける1つの方法
「年齢的に、今回の転職がラストチャンス。もう一花咲かせる仕事に挑戦したい」。しかし、面接では「新規事業の立ち上げに携われる」「裁量権が大きい」と言われたものの、実体は違っていたというケースも少なくない。こうしたミスマッチはどうすれば防ぐことができるのか? 【図】上司からの「有害なフィードバック」の特徴 自分の強みを活かせる「真のチャレンジ事業部」と「名ばかりチャレンジ事業部」を見極める方法を、退職学(R)の研究家・佐野創太氏が伝授する。 ※本稿は、佐野創太著『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
チャレンジ事業部を炙り出す「ある質問」
積極的に人もお金も投資していく刺激的な事業部が、「チャレンジ事業部」です。花形事業部や縁の下の力持ち事業部で稼いだ利益を、チャレンジ事業部に投資してさらに成長します。自分の行動が結果や施策に反映されやすく、「これは私が携わった仕事だ」とやりがいを肌で感じたい人がいきいきと働ける環境です。 こうしたチャレンジ事業部はどうやって見つけるのでしょうか? 上場企業であれば、「株主説明会資料」の「中長期計画」と「事業部ごとの計画」に該当する部分がヒントになります。中長期計画には会社によってハッキリと、「●●事業部を今後の中核事業に育てる」と書かれています。 一方で、事業部ごとの計画には「どの職種をどれくらい採用予定か」「●年で売上を●倍にする」などといった今後の方針が書かれています。成長の幅の大きさと、そのための施策にお金と時間がかかっている比率が高い部署は、チャレンジ事業部だと判断できるのです。 しかし、上場企業でなければ、ここまで情報は開示されていません。そこで、転職エージェントや企業へ直接質問します。聞き方はシンプルです。 「複数事業部がありますが、特に成長させたい事業部はどれでしょうか?」 もしここで、転職エージェントや企業が「どれもバランスよく成長させています」と答えたら、次のように質問してみてください。 「役員がミーティングに入ったり、力を入れている部署はどれですか?」 「社長が発案して始まった事業部はどれですか?」 「●●事業部では、専任の人と兼務の方の比率はどれくらいですか?」 経営陣、事業、現場といった3つの視点からチャレンジ事業部を炙り出せます。