JTBが欧州で仕掛ける乗合型周遊バスツアー、個人旅行化で挑む新たな事業と投資計画、市場復活へ本気の取り組みを聞いてきた
今年度のJTB販売目標は5000人
鈴木氏は「ランドクルーズのコンセプトは拡張性と連続性。ひとつの区間が売れないから走らせないということではない」と話し、観光交通インフラとしての役割を強調。「認知度が高まっていけば、流動が弱いところでも徐々に利用者は増えていくのではないか」と期待する。 JTBとしては、店舗販売での認知を高めるとともに、JTBホームページでの取り組みも強めていく。伊藤氏によると、昨年9月にリニューアルをおこない、流入施策を打ったところ、流入も予約も増加した。今後は、利用者の体験レポートを掲載するほか、YouTubeでの配信を強化するなど、オンラインでの興味喚起にも力を入れていく方針だ。 また、商品内容としては、「移動感覚でランドクルーズを使ってもらえるように、短いコースの設定も増やしていくことにもトライしていきたい」という。 JTBとしての2024年度の販売人数の目標は前年度約1.6倍の5000人。JTB以外での販売を含めると、「かなり増えるのではないか」(伊藤氏)と期待は大きい。 欧州市場の再興、さらにその先の拡大に向けた起爆剤として、ランドクルーズの存在感は今後さらに高まりそうだ。 トラベルジャーナリスト 山田友樹
トラベルボイス編集部