島田珠代「芸人になって初めての恋は、テレビ局のADさん。初デートはあき恵姉さん同伴で。《いい雰囲気》の彼の前から逃げ出した理由は」
なんでこんなことをしたのか。理由は大きく分けて2つあります。ひとつは、私は小さい頃から「結婚する人じゃないとそういうことはしちゃいけない」という価値観で育てられていたから。 彼の顔が近づいてきたとき、なぜだかは分からないけど、私は大人の関係になることを許してはいけないと感じてしまったのです。 そしてふたつ目は恋愛よりも仕事のほうが大事だと改めて実感してしまったから。この時期は、男性の股間を指先ではじく「チーン」というネタが生まれた直後で、今ここで男性と本当にいやらしいことをしてしまったら、舞台上でできなくなってしまう気がしたのです。 私はまだまだお笑いをしたかったし、自分はこれから光り輝くんだと信じていたからこそ、目の前の男性から逃げ出すことになってしまいました。男性と関係を持って、仕事に影響が出てしまったらどうしよう、そんな不安が若い私には払拭できずにいました。 気持ちが落ち着いて、このまま終わりにしてはいけないと思ったのですが、その後何度電話をかけても彼に繋がることはありませんでした。こうして、ひとつの恋愛が終わりを告げたのです。
島田珠代
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