朝なかなか起きない子どもにイライラ。朝の生活を工夫することで大きく変わる
---------- 近年、「発達障害」といわれる子どもが急激に増えています。「発達障害」の言葉が広まった結果、大人が理解できない子、大人の期待どおりに育っていない子、扱いづらい子などが、「発達障害」ではないかと疑われていないでしょうか。「発達障害のような症状」が現れる原因はどこにあるか、今の困りごとへはどう対処するか、どう育てていけばよいか、をくわしく解説した『子どもが「発達障害」と疑われたときに読む本』から、いくつかの章をご紹介します。 ---------- 【続き】宿題をやらない子どもにイライラするときは…
朝なかなか起きないなら
---------- 小学1年生のEさん。 6時30分から何度もゆすったり声をかけたりして7時ごろようやく起きます。7時30分の登校まで大忙しで、朝ごはんを食べないこともあります。 ---------- ■早く寝かせる 両親が共働きで母親が帰宅するのが夜6時。夕食は8時の生活でした。母親が夕食のしたくをする間にEさんはテレビを見ながら寝ていることもありました。 まず、早く寝かせることをめざしましょう。夕食は軽くして夜7時に。そのあとはシャワーにして8時に寝かせます。 保育園、幼稚園、小学校に通う子どもは、登園・登校する1時間30分から2時間前に起きるのが理想的です。Eさんの場合、登校するのが7時30分なら、6時にはなにがなんでも起こします。 ■朝の生活を工夫 夜はシャワーにして、入浴を朝にします。眠くて不機嫌な状態でも風呂に入っているうちに目が覚めてきます。 そのあと、子どもになにかの役割を与えましょう。例えば、洗濯ものを干す、ゴミ出しをする、朝食の準備をするなど、それほど難しいことではないものの、絶対に自分がやらないと家族が困るような役割がよいでしょう。 子どもの好きなビデオを見せる、音楽をかける、親子で散歩をするのもいい方法です。 ■排便まですませたい 朝食は家族でしっかりとり、食後は少し休憩があるとよいでしょう。登校の準備が落ち着いてできます。そのあと、排便まですませて登校できれば、理想的です。 続きは<宿題をしない子どもを叱りながらやらせている…。帰宅後30分で子どもが宿題をするようになる「何もしない」習慣>で公開中です。
成田 奈緒子(発達脳科学者)