日産株が反発、オアシス保有も判明で-エフィッシモ関連に続き
(ブルームバーグ): 日産自動車株は15日、一時前日比6%高の434.8円を付けた。香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントも、日産の株式を保有していると、ダイヤモンド・オンラインがあるファンド関係者の話として15日朝に報じていた。
報道によると、すでに発行済み株式総数の2.5%保有が判明しているエフィッシモ・キャピタル・マネージメントと関係が深いファンドよりも前に保有し、オアシスの持つ比率は報告義務が発生するほど高くないという。
日産広報担当の永井志朗氏は個別の株式保有についてはコメントしないとした。オアシスに問い合わせたものの、現時点でコメントは得られていない。
日産は業績が急激に悪化しており、7日の決算では9000人規模の人員削減を発表したばかり。経営の立て直しという難題に加えて、相次ぐ物言う株主(アクティビスト)の株式取得による外圧にも対応が必要になりそうだ。
11日に公表された半期報告書でエフィッシモ系ファンドが日産の大株主に浮上したことが伝わり、翌日に株価が1974年以来最も大きい日中上昇率を記録していた。
日産は昨年、長年にわたりアライアンス(企業連合)を組んできた仏ルノーと資本関係を見直し、双方の株を15%ずつ持ち合うことで合意。一時は発行済み株式総数の約43%を保有する筆頭株主だったルノーから自己株の買い取りを進めてきた。
取得した株式は消却しているため株数は一時の約42億株から足元で約39億株まで減少しており、以前と比べて同じ株数でも保有比率は高まる傾向となっている。
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Tsuyoshi Inajima