ローマ教皇、ガザでの「虐殺」調査を 新著で主張、イスラエルは反発
【バチカン市AFP時事】フランシスコ・ローマ教皇は今週刊行される新著の中で、戦闘が続くパレスチナ自治区ガザを巡り「一部の専門家によると、ガザで起きていることはジェノサイド(集団虐殺)の特徴がある」と指摘し、調査を求めた。 新著の抜粋を入手したイタリア紙スタンパが17日報じた。 抜粋によると、教皇は著書で、ガザの現状が「国際機関などが示す(ジェノサイドの)定義に合致するか、入念に調査されなければならない」と記した。教皇はガザで多くの犠牲者が出ていることをこれまでも繰り返し批判してきたが、ジェノサイドという言葉を公の場で使うのは初めて。 イスラエルの在バチカン大使館は、X(旧ツイッター)で「昨年10月7日のイスラエル市民に対する虐殺以降、イスラエルは自衛権を行使してきたのだ」などと反論した。ガザについては国連の特別委員会が14日、イスラエル軍が「飢餓を戦争の手段」にしていると非難するとともに、同軍の行為は「ジェノサイドの特徴と一致する」との判断を示していた。