「下ネタなぞかけでブレイク」紺野ぶるまのその後「閉経直前の状態でも、まだ見ぬ出産と今ある好きな仕事を天秤にかけて」
■「お笑いができなくなるなら妊娠を諦めようかな」 ── 結婚後、キャリアと妊娠・出産のバランスについて悩むこともありましたか? 紺野さん:めっちゃありました。いざ、妊娠・出産について考えましょうとなったら、閉経直前の状態だから急いだほうがいいし、だけど妊娠すると十月十日だし、産んだあとは夜のライブ出演とか想像できないし、周りにそういう人もいないし…と悩みに悩みました。だから、本当は早く賞レースで優勝して、出産しても戻ってこられる“席”を作りたかったんですよね。チャンピオンという立場であれば、産後も舞台に呼んでもらいやすいんじゃないかなと。でも、なかなか難しくて。
たまたまその時期、子宮頸がんの定期健診に半年ほど行けなかったんです。久しぶりに行ったら、前々から子宮頸部異形成とは言われていたんですけど、「上皮内ガンまでいっている。あと1歩で子宮を取らないといけないかもしれない」と医師に指摘されて。えー!ちょっと待って!卵巣嚢腫を患ってから、卵子の数が少ないからピルを飲んで排卵させないようにして、そのピルも21歳から10年以上飲んできて、毎月お金も使ってきて、定期的に検査も行ってたのに、子宮まで持ってかれるの?ってショックで。ダジャレじゃないですけど、「至急、妊娠や!」ってなりました(笑)。
ただ、それでもなお悩んでいました。まだ見ぬ出産と今ある自分の好きな仕事を天秤にかけると、もう今までみたいにお笑いができなくなるのであれば、妊娠を諦めようかなと考えたりもしました。 ── 妊活に舵をきったきっかけは、何だったのでしょうか? 紺野さん:どうするかずっとずっと悩んでいて、元女芸人の友達に相談したら、「自分はどうなりたいの?」って聞かれて。「私は子どもを産んでもネタを作って、賞レースにも出たい。結婚しても面白さが半減しなくて、むしろ、もっと面白くなったって言われるような人になりたい」って答えたんです。