科学的に「糖質中毒」から脱する方法 悪性度ナンバー1の飲食物とは
「もりかけ」より「天ぷら」
ただし、現代社会は糖質中毒のわなで溢れています。糖質中毒に陥る原因は「血糖値の急上昇」。従って、常に血糖値の上昇を緩やかにすることを考えておくべきです。炭水化物はタンパク質や脂質と一緒に摂取した方が血糖値の上がり方が穏やかになりますから、「塩むすび」より「生姜焼き定食」、「かけそば」「もりそば」より「天ぷらそば」、「ラーメン」より「チャーシューメン」を選ぶべき。さらに炭水化物は後回しにして、タンパク質や野菜から先に食べるようにします。 また、「今日は我慢できずにラーメン食べちゃった」なんて日もあるでしょう。そういうときも、食べた直後に運動すれば血糖値を上げずにすみます。おすすめは、時間をかけてゆっくり腰を下げ、ゆっくりと立ち上がる「12秒スクワット」。これを10回も繰り返せば食べた炭水化物は帳消しになります。ただし、食べ始めから15分もすれば血糖値は上昇し始めますから、グズグズしている暇はありません。 糖質は必要にして害をなす非常に厄介な存在。是非、糖質の正体を知り、ダイエットを成功させて下さい。 牧田善二(まきたぜんじ) AGE牧田クリニック院長。糖尿病専門医。医学博士。1951年生まれ。北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座など、米国で5年間研究を行う。北海道大学医学部講師、久留米大学医学部教授等を経て、2003年に糖尿病などを治療する「AGE牧田クリニック」を開業。『医療に殺されない 病院・医者の正しい選び方』『医者が教える食事術 最強の教科書』『糖質中毒』など著書多数。 「週刊新潮」2024年4月4日号 掲載
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