科学的に「糖質中毒」から脱する方法 悪性度ナンバー1の飲食物とは
糖質制限で筋肉は減らない
ラーメンやスイーツをやめて浮いたお金をため、映画に行ったり、マッサージを受けたり、と自分へのご褒美に使うのも効果的です。また、糖質が少なく食物繊維が豊富なナッツや、ウイスキー・焼酎といった糖質が含まれない蒸留酒を上手に利用するのも一つの手。ただし、人工甘味料を使っている食品はかえって健康を害する恐れがありますから、手を出さないで下さい。 何より大切なのは、今この瞬間から始めること。禁煙も「この一箱を吸い終わったら」なんて悠長なことを言っている人は大体、失敗しますよね。それから、主体的であることも重要です。糖質を「食べられない」のではなく、あくまで「食べない」のです。 「糖質制限をすると筋肉が落ちる」と心配する方もおられますが、糖質はさまざまな食品に含まれており、仮にご飯をやめても摂取する糖質はゼロになりません。それに、エネルギー源として筋肉が消費されるのはグリコーゲンや脂肪を使い切った後。脂肪細胞を全て燃焼するのには体重70キロの男性で約80日を要しますから、糖質制限で筋肉が減ることはありません。
1日の糖質摂取量を何グラムにすればいい?
糖質制限の目標は、1日の糖質摂取量を60グラム以下に抑えること。そうすれば1日100~200グラムずつ体重が減っていきます。ただ、糖質中毒の方が一気に60グラムまで減らすのは不可能でしょうから、まずは1日120グラム以下に。1日の糖質摂取量が120グラムだと痩せはしませんが、これ以上太ることにはストップがかかるはずです。そうして慣れてきたら今度は100グラム以下に、と段階を踏みます。 注意すべきは、「食品そのものの量」ではなく「糖質の量」で計算すること。例えばご飯1膳は約150グラムありますが、含まれる糖質の量は約53グラムです。主食となる炭水化物や清涼飲料水、甘いお菓子、それからイモ類やカボチャなどを避け、葉物野菜やキノコ、海藻、豆類、肉、魚、豆腐など糖質をあまり含まない食材を積極的に取るようにします。 糖質制限を3週間も続けられれば、糖質中毒からは脱したと考えてよいでしょう。晴れて中毒を脱し肥満が解消されれば、ご飯やラーメンを口にしても、かつてのように「やめられない」とはならないことが実感できると思います。