科学的に「糖質中毒」から脱する方法 悪性度ナンバー1の飲食物とは
悪性度ナンバーワンの糖質
また、血糖値の上がり方は糖質の種類によっても異なります。ご飯やパン、麺類に比べ、ケーキなど甘いお菓子類は血糖値の上がり方がより急激です。最悪なのは清涼飲料水など、すでに液体になっている糖質。これらは消化の必要がほとんどありませんから、血糖値の上がり方はかなり急激で、悪性度ナンバーワンの糖質といえます。 中には「果汁100%だから健康的」と、フルーツや野菜のジュースを飲んでいる人もおられるでしょう。でもジュースの製造には、そのままで食べる量の何倍もの果物を使い、さらに汁だけ残して繊維質は捨ててしまう。結局、糖質だけを大量に取るわけで、ちっとも健康的ではありません。 多くの飲料メーカーは、製品を繰り返し口にしてもらおうと「至福点」を計算しています。至福点とは、血糖値の上昇によって脳が幸福を感じ始める分岐点のこと。つまり糖質中毒に陥る糖質量を分かって商品化しているのですから、糖質中毒に陥るのは当然です。
意志ではなく行動を変える
〈想像をはるかに超えた、糖質摂取の重い弊害。すでに糖質と距離を取りたくなっている方も多いのではないか。 最後は、その「距離の取り方」である。意志に頼らず中毒を脱するには、どうすればよいのか。〉 糖質中毒は糖質の摂取をやめようと思ってもやめられません。そこで「意志」ではなく「行動変容」によって糖質を絶つのです。 行動変容とは、文字通り、行動から変えてしまうこと。例えば、禁煙を考えている人がたばことライターと灰皿を常備していたら、その人が禁煙に失敗するのは火を見るよりも明らかです。本気で禁煙するなら、「たばこを買わない」、「たばこ屋に近づかない」、「喫煙OKの店には入らない」と行動を変え、物理的にたばこを遠ざけてしまうでしょう。場合によっては、口寂しさを解消するためにガムをかむなど代替行動を用意したりもします。 糖質中毒もこれと同じ。お米やパンを家の中に常備しないのはもちろん、ラーメン屋さんやスイーツを買ってしまうコンビニにも近寄らない。日常で糖質を取ってしまうシーンを洗い出し、そこにつながる行動を徹底的に排除するのです。